在日外国人による地震被災地への募金活動広がる。「私たちも少しでも力に」と街頭募金【能登半島地震】

石川県を震源とする能登半島地震の被災地に対し、日本で暮らす外国人コミュニティからも、募金などの支援が相次いでいます。

能登半島地震の被災地に対し、国内外から支援の輪が広がっている。

そんな中、「私たちも少しでも力になりたい」と、日本で暮らす外国人のコミュニティーが募金を募っている。

在日ミャンマー人や在日香港人、イスラム教のモスクがそれぞれ、コミュニティー内で募金を集めたり、呼びかけたりし、石川県や現地で支援活動を行う団体に送った。

「今度は私たちが役に立ちたい」ミャンマー人グループの支援への思い

能登半島地震の被災地のための募金活動を行う在日ミャンマー人コミュニティ
能登半島地震の被災地のための募金活動を行う在日ミャンマー人コミュニティ
Sumireko Tomita / HuffPost Japan

東京・JR高田馬場駅前では1月7日、日本で暮らすミャンマー人が能登半島地震被災地のための街頭募金活動を行った。

寒空の下で30人弱が募金を呼びかけ、集まった20万831円は石川県の能登半島地震災害義援金に送られた。

高田馬場駅周辺はミャンマー料理店が多く集まり「リトル・ヤンゴン」とも呼ばれている。ミャンマー人が多く集まる場所でもあることから、寄付の呼びかけは日本語とミャンマー語でなされた。

ミャンマーでは2021年2月に発生した軍事クーデターや紛争などによって苦しんでいる人たちがいる。同駅前では母国に残る人たちのための募金活動が行われている。能登半島地震を受け、同じメンバーが被災地に義援金を届けるために集まり、街頭に立った。 

高田馬場駅前で募金を呼びかけるミャンマー人ら
高田馬場駅前で募金を呼びかけるミャンマー人ら
Sumireko Tomita/ HuffPost Japan

街頭募金に参加したゾーミントンさん(40)は「在日ミャンマー人も少しでも被災地の力になりたい」とし、こう話した。

 

「ミャンマーでクーデターが起こってから、毎週のように街頭募金活動をしてきた中で、これまで日本の人たちにたくさんの支援をしてもらいました。今度は私たちが支援を届けたいという思いです」

 

日本で生まれ、ミャンマーと日本を行き来して両国で育ったミャンマー国籍の中学生(13)は「ミャンマー支援の募金活動では日本の人たちにお世話になっています。今度は私たちが役に立ちたい。1日も早く復興してほしいです」と語った。

 

ミャンマー料理レストランの売り上げを寄付

 

ミャンマー人が運営するレストランも、被災地支援の取り組みを行った。

 

東京都荒川区にあるミャンマー料理レストラン「SRRレストラン」では、1月6日のランチの売り上げ全額と募金の合計7万2000円を「石川県令和6年能登半島地震災害義援金」に送った。

 

このレストランは、軍事クーデター後に現地のミャンマー人支援のためにオープンした店で、普段から利益をミャンマーの紛争で苦しむ人たちに送っている。

この日は地震を受け、ランチバイキングの売り上げを被災地支援に変更した。
 
 

東京のモスクでも各国の人たちが募金

募金を石川県東京事務所の代表(左)に手渡す、イマームのムハンメット・リファット・チナルさん
募金を石川県東京事務所の代表(左)に手渡す、イマームのムハンメット・リファット・チナルさん
東京ジャーミイ
 イスラム教のモスクの「東京ジャーミイ・ディヤーナト トルコ文化センター」(東京都渋谷区)では1月5日、金曜日の集団礼拝の際に被災地に届ける募金を行った。
募金は同日、石川県東京事務所の代表に手渡された。
同センターによると、モスクの金曜礼拝には、トルコ、インドネシア、マレーシア、パキスタン、サウジアラビアなど様々な国の人たちが訪れている。
東京ジャーミイのイスラム教指導者イマームのムハンメット・リファット・チナルさんはハフポスト日本版の電話取材に対し、以下のように話した。
「トルコと日本には、古くから災害や事故が発生するたびに助け合ってきた歴史があります。昨年2月にトルコで大地震が起こった際も、日本の人たちが大きな支援をしてくれました。その時の感謝の思いを伝えると共に、今度は私たちが手伝いたいという思いで募金を募りました」
モスクの入り口には引き続き募金箱を置き、石川県東京事務所に寄付する。

日本香港人協会が呼びかけ5000万円集まる

「日本能登地震募款」の活動が始まって1週間以内に、寄付総額が5000万円を超えました!

1月8日正午21:45(日本時間)時点で、「能登半島地震募金」は次の通りです:

香港ドル:2,333,973、日本円に換算すると42,016,897円
日本円:8,029,976
合計:50,046,873円 pic.twitter.com/BYUS0hkkTQ

— 日本香港人協会 (@jphkerasso) January 8, 2024

日本で暮らす香港出身者らがつくる一般社団法人「日本香港人協会」は、地震発生翌日から募金を募り始め、9日までに5000万円を超えた。

集まった募金は被災地で緊急支援活動をするNPO法人「AAR Japan(難民を助ける会)」に送られる。

募金は日本香港人協会が呼びかけ、香港在住の香港の人々ら5000人から集まった。

同協会は募金呼びかけの理由をこう説明している。

「私たちは日本在住の香港人として香港人でありながら、同時に日本の住民でもあります。災害地域に支援が必要だと考え、募金活動を始めました」

今後も引き続き募集を継続する。

【香港からの寄付についての詳細の記事はこちらから】「日本加油!」香港人から能登半島地震支援に5000万円超える寄付

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