西宮市長に今村岳司さんが当選されました。これをもって「人々が若い力で政治を担うことに期待を寄せている」と取るべきかというと、僕はそうでもないと思っています。
現職が自公民の組織力でもって支えた鉄板と思われる「無関心の壁」を、若き41歳の15年にも渡る地道な努力が打ち破ったことが今回注目すべき事柄だと思っています。決して単純に若い人が勝つような時代になったね、とかいう安易な解釈は出来ないものであり、この当選によって生じる「若い世代に期待が寄せられている」と考える人がいたら、それはかなり尚早だと考えています。そんなに気楽に政治をやれるんだったらいいけど、そうでもないと思うよ、と。
今村さんはずっと活動の報告を、ビラにして配り続けていました。その財源は税金だぞって、市民オンブズマンにはツッコミを入れられていましたが、長い年月に渡って20万戸あまりのポストにビラを配り続けていました。市民に現状を伝えようとする資金としての使い方として間違っていたとは思いませんが、市民オンブズマンの方々には「じゃあ、どんな使い方が一番ですか?」と聞けるといいなと思いますし、第三者からの意見が大事なんだとか言うのはやめて「政治家やんなよ」と言いたいです。それくらい、地道にビラを作り、20万戸に撒くなんてことは楽なことじゃないのは、実感をもって理解出来るからです。そんな単純なこと、誰にでも出来そうというならば、まずはやってみてと言うのが正しいと思いますが、間違いなく大変です。
ただ、そうかと思えば、少し北上した京都府与謝野郡与謝野町の山添藤真さんの当選もあります。こちらも現職を破って初当選となり、32歳の史上最年少の町長となりました。留学を経てから町議会議員となり、任期1期目を終えてからすぐの町長選となりましたが、見事に当選されました。僕の町から車で1時間30分ほどで着く町だし、年も近いし、もちろん何度も話しているのでとても親近感があります。
しかし、これだけで「人々が若い力で政治を担うことに期待を寄せている」とは言えないと思います。むしろそういうニュースがあったことを知り、「へえ、最近そんなことになってんだ。そりゃそうと、まじでSTAP細胞どうなんのかねえ。」と、最近のニュースに少し混ざり始めて徐々に若者が政治に関わるきっかけを掴む人がいたり、いなかったりを一進一退しながら前に進むんだと思います。
だけど、佐賀県武雄市の樋渡市長も若くして全国に名を轟かせる活躍をされています。同様に、前述のお二人が「名を轟かす」ということではなくて、「やっぱり若い人が政治やってくれているといいよな」とその町の人に実感させる街(町)をつくっていかれることが、なによりの若者の政治離れを解消する手立てになろうかと思います。いろんな意味で、2人に負けないように、これから僕も頑張ろうと思っています。
今村岳司さん ウェブサイト
山添藤真さん ウェブサイト