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任天堂とソニーの提携により開発されながら未発売に終わった、幻の「任天堂プレイステーション」ことCD-ROM搭載スーパーファミコン。今年2月から大手オークションサイトに出品されていましたが、最終的に36万ドル(約3800万円)で落札されました。
本機は昨年12月にオークション出品が予告され、今年2月半ばから入札がスタート。途中でOculus創業者のPalmer Luckey氏も参加し、その時点での最高額を入札したとツイートしていました。
入札開始まもなく35万ドルにも達し、どこまで高値が付くか注目を集めていましたが、それから約3週間で1万ドルの上げ幅に留まりました。先のPalmer氏の「任天堂プレイステーションはとても、とてもクールだけど、これが30万ドルの価値があると思うのはごくひと握りだと思うよ」という言葉が当たったかっこうです。
たしかに36万ドルはいちゲーム機として途方もない金額ですが、このハードを発掘したテリー・ディーボルド氏はノルウェーの富豪から120万ドルで買うとの申し出があったと語っており、3分の1以下の落札額に不満かもしれません。
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それでも、テリー氏が債務整理オークションで落札した額は75ドルであり、破格の掘り出し物であったとは言えます。
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そして任天堂プレイステーションは、今ではゲームビジネスの競合企業である任天そして任天堂プレイステーションは、今ではゲームビジネスの競合企業である任天堂とソニーが共同開発したもので、「スーファミでCD-ROMゲームが遊べる」ifの世界線につながり得た存在です。さらには、ソニーが独自ゲーム機を開発してPSシリーズが誕生する礎にもなった歴史的な意義もあり、落札者にとって36万ドルはお買い得だったかもしれません。
2020年3月7日Engadget 日本版「幻の任天堂プレイステーション、約3800万円で落札。Oculus創業者も入札に参加」より転載
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