今回、与党における衆議院候補者の演説でよく耳にしたのが「アベノミクスで景気も回復しました。日経平均株価も連日上昇中です。」というフレーズでした。
私が参加した現職大臣の演説会でも大臣本人は当然の事、応援演説に駆け付けた市長も日経平均の上昇に触れていました。
しかし大臣は「・・・でも株をやってない人は実感湧かないですよね!」とフォローも忘れないでいました。マスコミも指摘しているように、アベノミクスによる日経平均株価の上昇の果実を得ている人は決して多くない現実があることが念頭にあったからでしょう。
そもそも、日経平均株価という言葉を聞いても何のことか理解できていない方も多いと思います。実際、私の友達でも「日経平均株価が上昇してるらしいけど、何の株を買えばいいかも分からない」といった個別株と平均株価を混同している声もありました。
これはかなり残念な気がします。せっかく日本の経済が上向いているのにそれを実感することもないというのは。
衆議院選挙後、20代の若い女性がFacebookで「日経平均に投資したいけどどうしたらいいか全く分からない」という日記を書いておられました。
マスコミもアベノミクスが株をやっている人達だけが利益を得る政策だと批判するだけでなく、ではどうしたら国民が日本経済が上向いて日経平均が上昇を続けているときにその利益を享受できるのかというファイナンシャル教育を紙面上に書いていくべきではないでしょうか。
ここで私なりに、日経平均株価について説明してみます。かなり大雑把ですが。
まず株には2種類あります。まずトヨタや日産など個別企業の株である個別株が一つ。そしてもう一つはそういった何千社の個別企業の株価を平均した平均株価があります。
衆議院候補者が上昇をアピールしていたのは個別株ではなく平均株価である日経平均株価のほうです。
では日経平均株価で資産を運用する方法にはどのような方法があるのでしょうか。代表的なものを以下に列挙します。
・投資信託
・ETF
・CFD
この3つの中でどれが良いかと明言することは避けますが、比較的低コストで資産運用できるのは投資信託で、まとまったお金が必要なのがETF、低コストで資産運用できるけどFXみたいに毎日トレードをする形になるのがCFDといった感じです。
もちろん、日経平均が下落すれば損失を被るリスクはあるのは忘れていけませんが、上記の3つはいずれも新入社員の給料の一部からでも(ETF除く)スタートできるものばかりです。
低額からでも実際に自分のお金を資産運用してみることによって、政治経済に興味を持つようになり衆議院選挙での各党のマニフェストが日本経済にとって良いのか悪いのかを吟味するようになるとも思います。
皆さんはいかがお考えでしょうか。
東猴史紘