新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐり、世界では日本への渡航制限や、日本からの帰国者に対して行動制限が広がっている。
イスラエルは、日本と韓国滞在者の入国を24日から禁止した。自国民を除き、過去14日間に日本と韓国に滞在した人は、入国禁止措置となる。
アメリカも制限を段階的に強めている。
アメリカのCDC(疾病対策センター)は2月22日、日本への渡航制限を3段階のうち2番目の「レベル2」に引き上げた。中国は、最高のレベル3で「不要な渡航を避ける」という渡航制限になっている。
アメリカ国務省も同日、日本への渡航情報を4段階のうちいちばん低いレベルから1段階引き上げ、レベル2の「注意を強化」とした。高齢者や持病のある人は不要不急の場合、渡航の延期を検討するよう呼びかけている。中国は最高レベルの4で渡航禁止となっている。
日本への渡航制限が最高レベルになった場合、日本から米国への入国ができなくなる可能性が高まる。
既に最高レベルに指定されている中国については、1月31日に発表された大統領令で、2月2日以降アメリカでは、過去2週間以内に中国湖北省に滞在していた米国民は最大14日間にわたり強制的に隔離される。また、湖北省以外の中国本土から帰国する米国民についても、入国した空港で健康検査を行う方針だという。中国から帰国した国民は衛生上のリスクを及ぼさないよう、最長で2週間の自宅待機が求められている。
また、オーストラリアの外務省は23日、日本への渡航警戒レベルを、4段階のうち下から2番目となる「十分に注意」に引き上げた。「感染が続いており、リスクが高まっている」と理由を説明している。
太平洋の島しょ国のミクロネシア連邦、キリバス、サモア、ツバルは、日本からの入国について、感染の危険の少ない国に一定期間滞在したうえで入国することを条件としている。
タイでは、日本、中国、韓国、台湾、シンガポールなどから帰国した人には、公共の場へ行ったり、公共交通機関を利用したりしないよう呼びかけている。