これまでの証拠からは、成人にも神経前駆細胞は存在し、完全成熟後も海馬で新たなニューロンが産生され続けていると示唆されてきた。
今回、A Alvarez-Buyllaたちが、この考え方を再検討したところ、異なる結論に至った。
従来の研究で解析された対象よりも多数かつ網羅的にヒト海馬標本を用いて解析した結果、出生後早い時期には新たなニューロンの産生があるという証拠が得られたが、海馬での神経発生率は、出生後数年の幼児期のうちに急速に低下することが分かった。
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成人では新しいニューロンの産生を検出することはできなかった。これと同様な神経発生のパターンは、アカゲザル(Macaca mulatta)でも見られた。
Nature555, 7696
原著論文:
doi: 10.1038/nature25975
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