年末年始は、自宅で実家でゆっくり過ごす人も多いだろう。夜が長いのは秋だけではない。たまには仕事や雑事から離れて「知られざる世界」を読者で堪能してはいかが?
ハフポスト日本版で、世界中の奇妙なニュースを報じるカテゴリー「知られざる世界」を担当する記者が、2019年に読んで面白かった選りすぐりの5冊をご紹介しよう。
01.『オフ・ザ・マップ 世界から隔絶された場所』
東京・上野の無印良品にベビー用品を買いに行ったら、図書コーナーに1冊だけ残っていたのを衝動買いした。地図から消えた幽霊島「サンディー島」。“世界最小の国家”として知られる「シーランド公国」など世界の珍スポットを紹介する本だ。図版は少ないが、そこは想像力でカバーしよう。
02.『絶対に住めない 世界のゴーストタウン』
無理な都市計画、鉱山の閉鎖、疫病の流行など……。さまざまな理由で廃墟になった世界中の101カ所の町を撮影した写真集。かつての生活の跡が生々しく残っているところもあって、胸が打たれます。
03.『山怪 山人が語る不思議な話』
いや、これは怖い。本当に怖い本です。著者の田中康弘さんが秋田県阿仁地区のマタギの人々など、日本各地の山で暮らす人々が体験した不思議な出来事をヒアリングしたものです。奥深い山中で聞こえる人ならざる者の声、謎の光……。山という閉鎖環境ならでは怪奇体験に背筋がぞわっとします。
04.『謎解き 古代文明』
家の近所のブックオフで格安で売られていた『インディ・ジョーンズ』シリーズのDVDを買いました。2008年の第4作は『クリスタル・スカルの王国 』というタイトル。『クリスタル・スカル』こと水晶のドクロって、確か結構あやしい品物だったような……と考え始めたら気になってしまい、気付いたときには、この本を手に取っていました。
水晶のドクロだけでなく、黄金でできた「古代ジェット機の模型」、石川県で祀られている「モーゼの墓」などの真相に迫っており興味をそそられます。
05.『ヴォイニッチ写本の謎』
本というのは読まれるために書くものです。しかし、誰にも読めない本が世の中にはあります。「世界で最もミステリアスな奇書」と呼ばれることもある。それがヴォイニッチ写本も、そうした本の一つです。
謎の絵と謎の文字で構成されており、1912年に古書収集家のウィルフリッド・ヴォイニッチが発見して以来、さまざまな説が出ていますが、全体の解読に成功した人は見当たりません。
この本は、ヴォイニッチ写本の発見の経緯や、解読作業をめぐる無数の人間ドラマが垣間見えて興味深い。