磁気双安定性を示す分子が発見されたことで、そうした分子系が磁気データ記憶装置の微小構成要素として利用できるとの期待が高まった。
しかし、四半世紀に及ぶ研究にもかかわらず、こうした分子が望ましい磁気特性を示す温度は、期待に背いて低いままである。
今回C Goodwinたちは、最高で60 Kという温度で磁気双安定性を示すジスプロソセニウム分子錯体を合成し特性評価したことを報告している。
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この温度は、応用が現実味を帯び始める液体窒素温度にもう少しで届きそうなほどに近い。
Nature 548, 7668
doi:10.1038/nature23447
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