長崎平和祈念式典、出席する国は?G7の大使は欠席

長崎に原爆が投下されてから79年を迎える2024年の式典に出席する国は、代理も含めて100カ国。アメリカやイギリスは大使の参列を見送った
長崎市平和公園の平和祈念像。式典では平和祈念像の前で原爆犠牲者を慰霊し、世界の恒久平和を祈る
長崎市平和公園の平和祈念像。式典では平和祈念像の前で原爆犠牲者を慰霊し、世界の恒久平和を祈る
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長崎市が長崎原爆の日の8月9日に行う平和祈念式典に、アメリカやイギリスなどの大使が欠席の意向を示した。市が駐日イスラエル大使を招待しなかったことを受けての判断だ。

朝日新聞によると、日本をのぞくG7の6カ国と欧州連合(EU)の駐日大使らは、イスラエルを招待国から除外した場合、ハイレベル(高官)の式典への参加を見合わせる可能性があるとする書簡を7月19日付で長崎市に送っていた。

その後、長崎市の鈴木史朗市長は7月31日に、イスラエルを招待しないと発表。理由を「政治的な判断ではなく、式典を平穏かつ厳粛な雰囲気のもと円滑に行うため」と説明した。長崎市はウクライナに侵攻したロシアと、支援するベラルーシに対しても、2022年から招待を見送っている。

長崎市の決定を受けて、アメリカやイギリスなどG7の駐日大使らが平和祈念式典を欠席し、代理人を政府代表として派遣するとした。

長崎に原爆が投下されてから79年を迎える2024年の式典。出席予定国の数は代理も含めて100(8日時点)になる。長崎市が発表した、参加国と参加者は以下の通り。

<出席国と出席者(敬称略)>

1. アメリカ合衆国(在福岡首席領事 チュカ・アシーケ)
2. インド(特命全権大使 シビ・ジョージ)
3. イギリス(政治部公使参事官 ヘレン・スミス)
4. 中華人民共和国(アタッシェ 周 峰)
5. フランス(公使/次席 ニコラ・ティリエ)
6. アイスランド(臨時代理大使 ラグナル・ソルバルダルソン)
7. アイルランド(特命全権大使 デミアン・コール)  
8. アラブ首⾧国連邦(特命全権大使 シハブ・アハマド・アル・ファヒーム)
9. アルゼンチン(特命全権大使 エドゥアルド テンポーネ)  
10. アルバニア(一等書記官 イリル・チョリ)
11. アンゴラ(特命全権大使 テオドリンダ・ローザ・ロドリゲス・コエーリョ) 
12. イタリア(総領事 マルコ・プレンチペ) 
13. イラク(臨時代理大使 ペワン・ジャセム・イブラヒム・ザウィタイ) 
14. イラン(一等参事官 マジッド・チャマニ) 
15. インドネシア(副大使 マリア レナタ フタガルン) 
16. ウガンダ(特命全権大使 カーフワ・トーファス)
17. ウクライナ(公使参事官 オレクサンドル・セメニューク)
18. エクアドル(公使 マリナ エレナ モレイラ)
19. エジプト(特命全権大使 モハメド・アブバクル・サレー・ファッターフ)
20. エストニア(臨時代理大使 インドレク・エリクソン)
21. エチオピア(特命全権大使 ダバ・デベレ・フンデ)
22 エルサルバドル(特命全権大使 ディエゴ・アレハンドロ・ダルトン・ロサレス) 
23. オーストラリア(二等書記官 バーナデット・アンビア)
24. オーストリア(特命全権大使 エリザベート・ベルタニョーリ)
25. オランダ(臨時代理大使 ロブ・アンダーソン)
26. ガーナ(公使 ダニエル・オカイジャ・オカイティ)
27. カナダ(参事官兼政治・経済部⾧ スティーブン ダウスト)
28. ギニア(一等参事官 ベン・シャワドゥ・トラオレ )
29. キューバ(臨時代理大使 ダイロン オヘダ) 
30. ギリシャ(次席(一等参事官) スティリャノス・フルムジアディス) 
31. グアテマラ(特命全権大使 マヌエル・エストゥアルド・ロルダン) 
32. クウェート(特命全権大使 サーミ・ガッサーブ・ムハンマド・アルザマナーン)
33. クロアチア(次席・全権公使 サンドラ・ルエティッチ)
34. コートジボワール(次期大使 イポ・ボリエ・デジレ・ウルフラン)
35. コロンビア(臨時代理大使 フロール アンヘラ ドゥラン コンスエグラ)
36. サウジアラビア(特命全権大使 ガーズィー・ファイサル・ビンザグル)
37. ザンビア(公使参事官 シンシア・ムウェワ・ボア)
38. ジブチ(特命全権大使 イブラヒム・ビレ・ドゥアレ)
39. ジャマイカ(特命全権大使 ショーナ-ケイ マリー リチャーズ)
40. シリア(臨時代理大使 ナジブ・エルジ)
41. シンガポール(特命全権大使 オン・エンチュアン)
42. ジンバブエ(特命全権大使 ステュワート・ニャコチョ)
43. スイス(参事官、経済・金融部⾧ グレゴー・ムイシュネーク)
44. スウェーデン(臨時代理大使 ヨハンナ・リンドクィスト) 
45. スーダン(臨時代理大使 アリ モハメド アーメッド オスマン モハメド)
46. スペイン(臨時代理大使 ミゲル・ゴメス・デ・アランダ) 
47. スロバキア(特命全権大使 イヴァン・スルコシュ) 
48. セネガル(特命全権大使 ジャン・アントワーヌ・デュフ)
49. セルビア(特命全権大使 アレクサンドラ・コヴァチュ) 
50. タイ(特命全権大使 ウィッチュ・ウェチャーチーワ)
51. 大韓民国(総領事 朴 建燦) 
52. タンザニア(特命全権大使 バラカ・ハラン・ルヴァンダ ) 
53. チェコ(臨時代理大使 ヴラジミーラ・ヒルシュ)  
54. チリ(特命全権大使 リカルド グスタボ ロハス) 
55. デンマーク(大使館副館⾧兼公使参事官 マヤ・ソフィー・ブアゴー)
56. ドイツ(公使参事官 ティルマン・シュミット=ノイアーブルク) 
57. ドミニカ共和国(特命全権大使 ロバート・ミキイ・タカタ・ピメンテル)
58. トルクメニスタン(特命全権大使 アタドゥルディ・バイラモフ) 
59. トルコ(特命全権大使 コルクット・ギュンゲン) 
60. トンガ(特命全権大使 テヴィタ・スカ・マンギシ) 
61. ナミビア(特命全権大使 モーヴェン・M.・ルスウェニョ) 
62. ネパール(特命全権大使 ドゥルガ・バハドゥール・スベディ) 
63. ノルウェー(特命全権大使 クリスティン・イグルム)
64. バーレーン(特命全権大使 アハメッド・アルドーセリ) 
65. ハイチ(臨時代理大使 ワトソン・ラシウス・デニス) 
66. バチカン市国(参事官 ファブリス・リヴェ) 
67. パナマ(特命全権大使 カルロス・ペレ) 
68. パプアニューギニア(公使 マグダレーン・シャーリー・モイヘ) 
69. パラオ(公使参事官/首席公使 クリスチャン・エピソン・ニコレスク) 
70. パラグアイ(特命全権大使 マリオ マサユキ トヨトシ) 
71. パレスチナ(一等参事官 ヒシャム・ナサール) 
72. バングラデシュ(特命全権大使 シャハブッディン・アーメド) 
73. 東ティモール(参事官 セリオ・モニズ ダ シルバ) 
74. フィリピン(特命全権大使 マイレン J. ガルシア=アルバノ) 
75. フィンランド(特命全権大使 タンヤ・カトゥリーナ・ヤースケライネン) 
76. ブラジル(臨時代理大使 チアゴ ポッジオパドゥア) 
77. ベナン(臨時代理大使 ムタイル ファディル) 
78. ベネズエラ(公使参事官 カレン・ロメロ) 
79. ペルー(特命全権大使 ロベルト・セミナリオ)  
80. ベルギー(特命全権大使 アントワン・エヴラー) 
81. ポーランド(次席 トマシュ・グヴォズドフスキ) 
82. ボスニア・ヘルツェゴビナ(特命全権大使 マト・ゼコ) 
83. ボリビア(臨時代理大使 ナターリア フェルナンダ サラサール・バルデラマ)  
84. ポルトガル(次席 ティアゴ・ペネード) 
85. ホンジュラス(特命全権大使 ハロルド ブルゴス) 
86. マーシャル諸島(一等書記官 ギャリック・ニトワ・ケレン) 
87. マラウイ(特命全権大使 クワチャ チシザ)
88. マルタ(特命全権大使 アンドレ・スピテリ) 
89. 南アフリカ(臨時代理大使 アナ・エリザベス・シュローダー) 
90. モザンビーク(臨時代理大使 ジョゼ・アントニオ・ジュスティーノ・ニャルンゴ) 
91. モルドバ共和国(特命全権大使 ドゥミトル・ソコラン) 
92. モロッコ(特命全権大使 モハメッド・ラシャッド・ブフラル) 
93. ヨルダン(臨時代理大使 サルマ・エルタウィール) 
94. ラオス(公使参事官兼次席大使 ダリラック ケオバンディット) 
95. ラトビア(特命全権大使 ズィグマールス・ズィルガルヴィス) 
96. リトアニア(二等書記官 アウリマス・シムクス) 
97. リビア(臨時代理大使 アハメッド エス エー アルナァース)  
98. ルーマニア(二等書記官 クリスティーナ・カプリニ) 
99. ルワンダ(一等参事官 ボニー・ペール・ムセファノ )
100. レソト(臨時代理大使 ママスパ・ソレ) 

100カ国のうち、核保有国はアメリカ、インド、イギリス、中国、フランスの5カ国で、今回が式典への初参加となるのはアイスランド、アルバニア、スーダンだという。

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