劇場で生のミュージカルを鑑賞すると、28分の有酸素運動をした時と同じくらい心肺機能が刺激されることがわかった。
英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)とランカスター大学が、チケット販売会社のアンコール・チケットと共同して行った調査で明らかになった。
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調査は、ミュージカル『ドリームガールズ』を鑑賞した12人を対象に行われ、心拍数、脳の動き、その他の生理反応を観察した。
『ドリームガールズ』は伝説的な黒人女性歌手グループをモデルにしたミュージカル。ソウルやR&Bの迫力ある歌が特徴。2006年には歌手のビヨンセが主役を演じて映画化もされ、世界中でファンが多い作品だ。
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ミュージカルの公演中、観客の心拍数は平均で28分間、通常時の最大心拍数に比べ50〜70%程度の上昇が見られた。これは、心肺機能やスタミナを刺激するのにもっとも効果的な水準だという。
ただ、座席に座っているだけなのに、28分の健康的な有酸素運動をしたのと同じ効果があったということになる。
調査を率いたジョセフ・デブリン博士によると、舞台の1幕が終わるまでに心拍数は正常時に比べて約2倍、2幕には正常時の3倍にあがったという。これはプロテニス選手が、激しいラリーをした時に相当する上昇だという。
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デブリン博士は「この調査で、ライブの観劇が心肺機能を活性化するということがはっきりとわかった」とコメントしている。