えびす娘たちの袖にはmont-bellのロゴが
商売繁盛を願う「十日戎(とおかえびす)」が開かれている今宮戎神社(大阪市浪速区)。
この祭りに奉仕している「ゑびす娘」の袖元に注目が集まっています。遠目には一般的な巫女の衣装のように見えますが、よく見ると「mont-bell(モンベル)」の文字があります。アウトドア用品の製造・販売の国内大手企業が、なぜ巫女の衣装を手がけているのか?
モンベルと神社に話を聞きました。
ツイッターで話題に
9日から11日まで開かれている十日戎。この祭りに奉仕しているのが、書類審査や面接などを経て選ばれた「福娘」や、「ゑびす娘」たちです。
そんな、ゑびす娘の衣装がツイッターで話題になっています。袖口に「mont-bell」のロゴが写った画像が投稿されると、「モンベル好きですが知らなかった」「防寒とか良さそう」などと話題となり、リツイートは9千を超えています。
実際に神社を訪れてみると、ゑびす娘の衣装の袖には「mont-bell」のロゴがありました。着心地について聞いてみると、「重ね着しやすくて、暖かいですよ」と答えてくれました。
モンベルに聞きました
寒い時期、機能性を考えてアウトドアブランドが衣装を手がけたのでしょうか?
大阪市に本社があるモンベルの広報担当者に、この衣装について尋ねると「7年ほど前に特注で作りました」と教えてくれました。
モンベルでは「O.D.サムエ」という作務衣のような機能的ウェアや、農業用・林業用の服などもラインナップしていますが、ゑびす娘の衣装は特注品だそうです。
「冒険家向けなどで特注品を作ることはありますが、巫女の衣装は珍しいケースですね」と広報担当者は言います。
今宮戎神社に聞きました
なぜモンベルに特注したのか?
今宮戎神社の禰宜(ねぎ)・松原栄一さんは、こう話します。
「同じ大阪に本社がある会社ということで、以前からおつきあいがありまして、数年前の作り替えの時期にお願いしました。特に深い理由はありません」
袖口にロゴが入っていますが、こだわりがあったのでしょうか?
この点については「こちらの希望を伝えて、サンプルを見せていただいて、といった流れで作っていったのですが、自然とそうなりました。こちらも特別にこだわったわけではありません」。
モンベルのロゴが入ったこの衣装、ゑびす娘が着ているのは十日戎の期間中だけだそうです。気になる方はお早めに今宮戎神社へ。
【関連記事】