学校法人「森友学園」に関する決裁文書を財務省が改ざんしていた問題で、新たな事実が出てきた。
財務省は3月12日、14の文書で「書き換えが行われた」と国会に報告したが、これとは別に「決裁文書に添付したメモ」が削除されていたことがわかった。財務省が13日、参院予算委員会の理事に報告した。
■削除されていたメモとは?
問題のメモについて、森ゆうこ参院議員(自由党)がTwitterで公開した。
- どんなメモ?
タイトルは「公租公課相当額の取扱いについて(考え方の整理)」
- どんな内容?
森友学園に国有地を10年間貸し付ける契約に関するメモ。年間貸付料から「公租公課相当額」を控除するかどうかをめぐり、近畿財務局が財務省本省と相談していることがわかる内容。
- いつ作られた?メモ右上には、作成日と思われる日付「H.27.01.16」と記されている。
財務省は3月13日、このメモが「平成27年(2015年)6月に削除されていることを確認した」と報告した。
今回明らかになったメモの削除について、NHKニュースは「籠池前理事長が本省に直接掛け合うことを心配した近畿財務局の判断で削除したとみられる」「財務省本省は関わっていない」と、財務省が一部の理事に説明したと報じた。
これまで財務省は「2017年2月下旬から4月にかけて、本省理財局の指示で書き換えが行われた」と説明。しかしメモは、一連の改ざん前に近畿財務局の判断で削除されたことになる。
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情報開示すると不都合になると考えられる文書を意図的に削除するなど、以前から「書き換え」「改ざん」がおこなわれていた疑いが浮かび上がった。
野党側は「財務省は、情報公開請求に恣意的に資料の選択をしていると見える」と批判している。
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