民進党の代表選。明日、誰が選ばれようともノーサイド、党内一致結束して新代表を支えていかなければなりません。
今回の代表選では、私は、旧維新のグループは、独自の候補を出さない以上、是が非でも代表選を無投票でなく選挙にして、複数候補による政策論争の場にすることを最優先にしました。
候補者による政策論争を活発に行い、民進党とは何ぞや? 批判ばかりではなく、こんなこともやっている、あんな法案も出している、多少でもメディアが注目してくれる、この機会を通じて、少しでも国民に民進党という政党に振り向いてもらえれば、、、。
そのために、推薦人をあえて各陣営に出し、結果的に3候補による代表選となったことについては、多少なりとも我々の寄与があったものと自負しています。
私はと言えば、グループ内の、3候補へのそれぞれの議員の思いを尊重するため、どの陣営(選対)にも顔を出さず、ハガキや電話での支援要請も一切せず、完全中立を守りました。明日の党大会での各候補の最終演説を聞いて、私の一票は投じたいとは思いますが、それを公表するつもりもありません。
しかし、それにしても、今、言いようのない「徒労感」におそわれています。代表選をきっかけに、少しでも民進党浮上のきっかけでも掴めればと期待しましたが、今週末の世論調査でも党支持率が上がるどころか下がる始末。逆に安倍政権の支持率は急伸。これでは何のための代表選だったのかと思わざるを得ません。
この間、「執行部対反執行部」のような、国民にとってはどうでもいい、関心もない「コップの中の嵐」にこだわる議員が少なからずいたり、「政策論争」に光が当たらない要因を自ら作り出したり、それをあえて内紛のようにプレイアップする輩が出てきたり、、、。
ああ、これが旧民主党政権の崩壊の要因だったのか、とも思えるような事態の推移に、この先の、この党の将来に暗澹たる思いを抱いたのは私一人だけでしょうか。
ただ、一つだけ、一筋の光明があるとしたら、この代表選への、世間の極めて厳しい、冷たい視線に、口先だけではない危機意識を、本当の危機意識を、特に旧民主党の議員の皆さんに持っていただけることになるのなら、、、、。
旧民主党(政権)への評価は地に落ちている。いくら頭を下げようとも言葉を重ねようとも、決して国民からは許してもらえない。だからこそ私は、昨年来から「解党新党」ということを、失礼ながら、生意気にも、旧民主党の皆さんに訴え続けてきたのです。
それは何も、旧維新のちっぽけなメンツでも何でもなく、まさに私の、現場を歩いている、肌感覚としての思いから、民主党は解党して生まれ変わらなければ、絶対に国民の信頼は取り戻せないという確信からでした。
それが中途半端な新党に終わり、名前は多少変わり(変え)ましたが、相変わらず旧民主党気分で政治を行い、見事に参院選ではレッドカードをくらった。
今回の代表選で、この党の、政権交代への道のりはまだまだ遠いと思いました。こうした代表選を一回やったところで前進もできない。苦しみながら、しかし、本当の危機意識を持ち、言葉ではなく国会論戦や行動で結果を出し、実績を積み重ねていくことでしか、この党への国民の期待はでてこないでしょう。
しかし、我々はもう「同じ舟」に乗っているのです。それなりの「思い」はあるのでしょうが、しかし、だからと言って内輪揉めしていたら、一緒にその「舟」は沈んでいくのです。敵は安倍自民党であり、決して党内ではありません。
冒頭述べたように、代表選が終わったら本当にノーサイドにし、党内一致結束して新代表を心から支えていかない限り、民進党の将来はありません。
(2016年9月15日「江田けんじ 日々是好日」より転載)