ウクライナ全土の都市にミサイル攻撃があった10月10日、同国出身の俳優ミラ・ジョヴォヴィッチさんがインスタグラムで声明を出した。
生まれ故郷の街が破壊され、多数の市民が死傷していることを受けて「私はこの破壊に打ちのめされ、人々が今経験している悲しみを想像することができません」と綴った上で、「私が味方だと彼らに知ってほしい」とウクライナの人々に呼びかけている。
10日の全土へのミサイル攻撃を受けて14人が死亡、97人が負傷したとウクライナ内務相が発表している。
■「かつて私が歩き、その美しさに魅了された平和な街の通りには、市民の遺体が横たわっています」
『バイオハザード』シリーズへの出演で知られるジョヴォヴィッチさんは、ソビエト連邦時代の1975年、ウクライナの首都キーウで生まれた。コソヴォ出身のセルビア人の父とウクライナ生まれのロシア人の母を持つとELLEは報じている。5歳のときに家族でアメリカに移住した。
10日に更新したインスタグラムの中で「#slavaukrainii」(ウクライナに栄光あれ)のハッシュタグと共に、以下の英文メッセージを画像で投稿した。
<私の生まれ故郷であるウクライナは、今日、何度もミサイル攻撃を受けました。かつて私が歩き、その美しさに魅了された平和な街の通りには、市民の遺体が横たわっています。私はこの破壊に打ちのめされ、人々が今経験している悲しみを想像することができません。私はただ、私の心は彼らと共にあると伝えることができます。そして、それは彼らのために壊れる。そして、私が味方だと彼らに知ってほしいのです>
■「私たちのフィフス・エレメント」と感謝
このメッセージに、ウクライナから感謝する声が出た。セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ大使は、公式Twitterにジョヴォヴィッチさんのメッセージを転載。「私たちのフィフス・エレメント。ありがとう、ミラ!」と英文を添えた。
ジョヴォヴィッチさんの出世作である『フィフス・エレメント』(1997年)に引っかけて感謝を伝えた格好だ。
このリュック・ベッソン監督の映画は、邪悪な宇宙生命体の襲撃から人類を救うために、第5要素(フィフス・エレメント)と呼ばれる存在を求めるというストーリー。この第5要素の鍵を握る謎の女性「リールー」をジョヴォヴィッチさんが演じていた。