介護と仕事の両立、どうしてる?オンライン診療の活用率やメリットが最新調査で明らかに

全体の 79.3%が、通院への付き添いは「自身の仕事への負担や影響がある」と回答。時間をやりくりする方法などについても聞いた。

高齢化が進む現代の日本では、労働人口の減少により1人あたりの社会保障費が増大し、医療・介護不足が深刻となる「2025年問題」が懸念されている。

そういった問題を背景に、オンライン診療・服薬指導サービス「クロン」を提供する株式会社 MICIN(マイシン)は、働きながら親や尊属(自分より上の世代の血族)の介護を行っている人を対象に、介護による仕事への影響の有無や、オンライン診療の利用に関する意識調査を実施。その結果を一部抜粋して紹介する。

【調査概要】

調査対象:親やその他尊属の介護を行っている有職者(15 歳以上の男女)

調査方法:インターネット調査

調査日:2024年5月31日〜6月3日

有効回答数:500 件

※各回答の比率(%)は四捨五入。

介護と仕事の両立、どうしてる?

調査では、介護の内容において「具体的にはどのようなことを行っていますか」(複数回答可)という質問に対し、全体の60%が「通院の送り迎えや付き添い」と回答。さらに「食事の準備や食事介助」(53.6%)と「日常生活(買い物等)の送り迎え」(49.2%)が約半数を占める結果となった。

介護の具体的な内容
介護の具体的な内容
MICIN

「通院の送り迎えや付き添い」と回答した300人を対象に「通院付き添いで仕事への負担や影響はありますか」(複数回答可)と聞いたところ、全体の 79.3%が「自身の仕事への負担や影響がある」と回答。

その内訳は「勤務時間の短縮」(48.3%)、「業務量の減少」(34.0%)、「オフィスワークから在宅勤務への変更」(32.0%)となっており、それぞれの仕事内容やライフスタイルに合った方法で時間をやりくりしている状況がうかがえる。

通院付き添いによる仕事への負担や影響の有無
通院付き添いによる仕事への負担や影響の有無
MICIN

オンライン診療、実際に活用しているのは2割だけ

「通院の送り迎えや付き添いをしている人で、自身の仕事への負担や影響がある」と回答した238人に「介護でオンライン診療を活用しようと考えたことがありますか」と聞いたところ「現在活用している・過去に活用したことがある」と回答した人は20.2%に留まった。

しかし、45.4%が「今後活用を予定している」と回答しており、オンライン診療を活用する介護者は今後増えていきそうだ。

介護でオンライン診療を活用しようと考えた経験の有無
介護でオンライン診療を活用しようと考えた経験の有無
MICIN

また「介護でオンライン診療を活用する・活用したい具体的な理由」(複数回答可)を聞いたところ、「勤務時間への影響を少なくするため」(56.1%)、「仕事と介護を両立するため」(52.0%)、「待ち時間がなくなるため」(49.1%)などの時間に関する回答が多く寄せられるなか「親やその他尊属の体力的・精神的負担を軽減するため」(45.6%)という理由もあった。

介護でオンライン診療を活用する・活用したい具体的な理由
介護でオンライン診療を活用する・活用したい具体的な理由
MICIN

調査を受けてMICINは「仕事に影響があると答えた人の5人に3人は勤務時間を短縮せざるを得ないということがわかりました。オンライン診療は、介護離職なども懸念されている現代において、介護者と被介護者双方の通院する体力の負担軽減や、通院のための移動時間がかからないという点から、忙しい方々のサポートになると考えています」とコメント。

今後も多くのテクノロジーやサービスと協力して、高齢化や介護と向き合っていくことが求められそうだ。

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