「ボウリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」などの作品で知られるドキュメンタリー監督のマイケル・ムーア氏が、米大統領選挙の討論会の予想をガーディアンに語った。
6月に行われた大統領選挙テレビ討論会では、民主党候補だったバイデン氏の精細を欠く発言が注目され、「トランプ氏の圧勝」だと評価された。
その後、バイデン氏が選挙からの撤退を表明し、副大統領のハリス氏が新たな民主党の候補者になった。
トランプ氏とハリス氏は9月に予定されている大統領選討論会で初めて論戦を交わすことになる。
ムーア氏は、8月15日に掲載されたガーディアンの記事で「私が8年間待ち望んでいたものを見ることができるのではないか」と述べ、ハリス氏とのディベートでトランプ氏は苦戦するだろうと予想した。
「あの怒りやすい性格で、誰かがひとたびイライラさせれば何が起きるかわからない。しかも生放送で?トランプは爆発するかもしれない。12歳の子どものように話し始めるかもしれない。12歳に悪気はないのだけれど。出ていってしまうかもしれない」
ハリス陣営は、トランプ氏と共和党副大統領候補のJ.D.ヴァンス氏を「変人」と呼んで批判している。ムーア氏はこの戦略は成功する可能性があると考えている。
「討論会まで『変人』を続け、相手を縮み上がらせ、とどめを刺すのではないか。皮肉や風刺、この2人(トランプ氏とヴァンス氏)の奇妙を通り越した完全に愚かで狂気の主張を指摘するというシンプルな方法で、とどめを刺すだろう」
その一方で、ムーア氏はハリス氏は高騰する住宅価格や気候変動など、有権者にとって重要な問題に焦点を当てる必要があると指摘。イスラエルのガザ攻撃が選挙の重要なポイントになるだろうとも語っている。
「ベビーブーム世代はこの選挙で一番重要な有権者ではないかもしれない。だからこそガザが重要なんだ。若い人たちは戦争を嫌っていて、バイデンと彼の戦争支持に完全に反対している」
ムーア氏は「悲しいことに、バイデンはガザでの戦争に資金を提供し、イスラエルを守るための武器ではなく、パレスチナの市民を殺すための特別な資金を(イスラエルの)ネタニヤフ首相に提供したことを記憶されることになるだろう」とも述べている。
ハリス氏とトランプ氏のテレビ討論会は9月10日にABCで実施される予定だ。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。