日本時間9月20日午前3時14分ごろ、メキシコ中部でマグニチュード7.1の大地震が発生した。首都メキシコシティなどで多くのビルが倒壊し、多数の死者が出ている。メキシコの民間防衛庁が「死者数は少なくとも139人に上る」と発表したと、英紙ガーディアンが報じた。
民間防衛庁のトップであるルイス・フェリペ・プエンテ氏によると、死者数はモレロス州が最多で少なくとも64人が死亡。メキシコシティでは36人、付近の州では少なくとも9人、南部のプエブラ州では29人が死亡したとみられている。
■地震の影響で火山も噴火か?
地震の影響で、火山も噴火したとみられる。ガーディアンによるとプエブラ州の活火山、ポポカテペトル山が噴火した。
山の中腹にあるアツィツィウアカンの町では教会が崩壊し、15人が死亡したとプエブラ州知事が明かしたという。
■ペニャニエト大統領「国家的な非常事態に直面」
CNNによると、メキシコ中部の380万人が停電。ペニャニエト大統領は国民に対して「国家的な非常事態に直面しています」と訴えた。軍による救助活動を本格化させたという。
婚約者に会いにメキシコシティを訪れていたニューヨークの写真家、エイドリアン・ウィルソンさんはCNNの取材に応じ、次のように地震の恐怖を語った。
大型トラックが近くを走ったかなという程度のちょっとした揺れだったのが、やがて部屋全体が大きく揺れ始めました。まるでジェットコースターに乗っているようでした。
ブルームバーグによると地震発生時の現地時間は9月19日午後1時14分。5000人が死亡した1985年の大地震から、ちょうど32年目に当たり、地震発生の数時間前には毎年恒例の避難訓練が行われていたという。
メキシコでは7日にも死者98人を出すマグニチュード8.1の大地震が発生したばかりだった。
【UPDATE】ガーディアンは、死者数217人に達するという発表があったと報じた。(2017/09/20 16:38)