アメリカのドナルド・トランプ次期大統領が1月17日、自身のミームコイン「$トランプ」を発行したと発表した。
また、19日には妻のメラニア・トランプ氏も「$メラニア」を立ち上げた。
ミームコインとは?
ミームコインは、インターネットミームやトレンド、面白いアイデアなどをもとに作られた仮想通貨だ。
ドージコインは2013年に作られ、2021年にイーロン・マスク氏がTwitterで拡散したことなどで人気が急上昇した。
ミームコインは初期価格が低いことが多く、小口投資家や初心者も始めやすい仮想通貨になっているとされる一方、価格変動が激しく、リスクが高い暗号資産と見なされている。
「ホーク・トゥア・ガール」 の愛称で知られるインフルエンサーのヘイリー・ウェルチ氏が2024年12月に売り出したミームコインは、発行直後に時価総額が4億9000万ドルに達したものの、数時間後に95%もの価値を失った。
ミームコインは実用性や技術よりも、投機的な取引手段や楽しみを目的としていることが多い。
ジョークとして作られたミームコインが思いがけず支持者や投資家を集めることもあるが、関心が急速に薄れて価値が急落するなど、トレンドに左右される予測不可能な一面を持っている。
大統領がミームコインを発行することへの批判も
トランプ氏が17日に発行した「$トランプ」には、拳を突き上げたトランプ氏の画像と「戦え、戦え、戦え!」という文字がデザインされている。
トランプ氏は、自身が立ち上げたSNSトゥルースソーシャルに、購入サイトのリンクを投稿。「私たちが大事にするものを祝う時が来た。それは勝利だ!」とつづっている。
公式ウェブサイトによると、$トランプは、トランプ・オーガニゼーションの関連会社であるCICデジタルLLCとFight Fight Fight LLCが総量の8割を共同で保有している。
トランプ氏はもともと仮想通貨に懐疑的な姿勢をとっていたが、近年は強力に後押しするようになっている。2024年の大統領選挙では国の戦略として仮想通貨を取り入れる考えを示していた。