ニューヨーク市は、市内の公立学校の給食に「ミートレス・マンデー(肉抜き月曜日)」を取り入れる、と発表した。今年秋に開始予定で、健康状態の改善と環境負荷の低減を目的としている。
3月初旬に行われた記者会見でビル・デブラシオ市長は、「人々はこの学校の取り組みを知り、見習うことになるでしょう」と述べた。
デブラシオ市長によると、ミートレス・マンデーは昨年既にブルックリン地区の15校で試験的に実施されており、今後は1,800校で同様の取り組みを開始するという。
「非常にポジティブな反応が得られたので、正しいことをしていると実感しました」と、ニューヨーク市の教育局長のリチャード・A・カランザ氏は述べた。
また、「二酸化炭素排出量を減らし、水などの重要な資源の消費を抑えることで、環境にも良い効果があります」と述べた。
ニューヨーク市の持続可能性市長室のマーク・チェンバーズ氏は、肉の摂取量を減らすことを、「地球への環境負荷を低減するために個人ができる最大の方法の1つ」と表現した。
チェンバーズ室長はプレスリリースで、「ミートレス・マンデーにより、食事を少し変えることで自身の健康と地球環境に大きな変化をもたらすことができることを多くのニューヨークの若者が知ることになるでしょう」と述べた。
ミートレス・マンデーは、学生の食習慣を改善するためにニューヨーク市の学校機関が実施している数ある取り組みの1つだ。
この取り組みは、2017年、家庭の経済状況にかかわらず、市内公立学校の児童と生徒全員に朝食や昼食を無料で提供したことから始まった。夏にはサマー・ミール・プログラムとして、18歳未満のニューヨーク市民に朝食や昼食を無料で配布している。同様にボストン、シカゴ、デトロイト、ダラスでも公立学校でも無料の昼食が提供されている。
ニューヨーク市によると、市内の学校では毎週木曜日には地元で生産された食品を提供しているという。
また、ニューヨーク市の全ての公立学校の食堂にリサイクル・ステーションが設置されており、学生が自分でごみをリサイクルできるものと堆肥にできるものに分けている。また、ポリスチレンのトレーは堆肥にリサイクルできるプレートに取り替えられた。
スタテンアイランド地区のジェームズ・オド区長は、現在の子供たちの健康状況に言及し、この取り組みに対する批判の声を一蹴した。
「小児肥満症や糖尿病予備軍の割合のデータを見てください。アメリカの12歳から14歳の子供の65%に脂質異常の兆候が見られます。同じようなやり方をしていてはいけないのが分かるはずです。ミートレス・マンデーの考えを歓迎することは、我々ができることの1つです」
ハフポストUS版の記事を翻訳、編集しました。