アメリカのマクドナルドコーポレーションは4月4日、イスラエルのアロニャル社が運営する同国の225のフランチャイズ店舗すべてを買収すると発表した。
アロニャル社はイスラエルのマクドナルド・レストランを30年以上所有・運営してきた。
買収後はマクドナルドコーポレーションがイスラエルの225の店舗と事業を所有する。従業員はこれまでと同じ条件で雇用されるという。
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ボイコットがマクドナルドに与えた影響
マクドナルドは世界規模のファストフードチェーンだが、フランチャイズ店舗の多くは、地元企業が運営している。
パレスチナ・ガザ地区に激しい攻撃を続けるイスラエル軍への支援には反発が起き、イスラム教徒が多数を占める国々を中心にマクドナルドのボイコットや抗議運動が広がっていた。
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マクドナルドのクリス・ケンプチンスキーCEOは2024年1月、イスラエルとハマスの紛争が理由で中東の国々やその他地域で、「有意義なビジネスに影響が生じている」と述べた。
ケンプチンスキーCEOは「影響は誤った情報のせい」と非難したものの、2月に発表されたマクドナルドの2023年第4・四半期決算の総売上高は、約4年ぶりに市場予想を下回った。
4日に発表されたプレスリリースでは、今回の買収の具体的な取引条件や理由は明らかになっていない。契約は数カ月以内に締結される予定だという。
マクドナルド・コーポレーションの国際開発ライセンス市場担当社長のジョー・センペルス氏は、「マクドナルドはイスラエル市場に引き続き注力し、従業員と顧客が満足できるよう取り組んでいく」とコメントしている。