トランプ大統領のツイートに「要事実確認」の警告を表示して大統領を怒らせたTwitterに対し、Facebookは異なる方針を取るようだ。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはFOXニュースのインタビューで、Facebookが事実確認をする予定はないと語った。
ザッカーバーグ氏は27日に放送されたFOXニュースの予告で(全編は28日に放送)、FacebookはTwitterとは異なるポリシーを取る、そして「事実の判定者」にはならないと語った。
「私たちのポリシーはTwitterとは異なります。私は、人々がオンライン上で語っていること全てについて、Facebookは事実の判定者になるべきではないと強く信じています」
「一般的にプライベートな企業はそうあるべきではないと思います。しかし特にプラットフォーム企業は、事実の判定者になってはいけないと思います」
■トランプ大統領、ソーシャルメディアの規制も示唆
Twitterは5月26日に、郵送投票についてコメントしたトランプ大統領のツイートに「事実確認」を求める表示をつけ、ツイートの内容が誤解を招く可能性があると伝えた。
<「郵送投票について事実を確認してください」と表示されたトランプ氏のツイート>
警告の中で、「郵送投票が不正に操作された選挙につながるとトランプ氏は主張していますが、ファクトチェッカーは郵送選挙が不正選挙に関係があるという証拠はないと言っています」とTwitterはコメントした。
この表示はトランプ大統領は怒りを呼び、大統領はTwitterが2020年の大統領選に介入しようとしていると非難した。
「ツイッターは完全に言論の自由を抑えようとしている。大統領として、それを許すことはできない!」
「ツイッターは2020年大統領選に介入しようとしている。郵送投票は大掛かりな不正と腐敗を生むものだが、その郵送投票についての私の発言が、フェイクニュースのCNNとAmazonのワシントンポストの情報をもとにした事実確認によって間違っていると主張しているのだ」
トランプ大統領のツイートに注意喚起の警告を表示した理由について「選挙方法についての誤解を招く情報が含まれていた可能性があり、郵送選挙についての追加情報を加えた」と、Twitterの広報担当者はハフポストUS版に説明する。
事実確認は、新型コロナウイルスについての誤った情報や誤解を招きかねない情報を注意喚起するために、Twitterが新しく導入した制度だ。
同社はこの制度を、新型コロナウイルス以外にも使う可能性があるとしている。
しかしトランプ大統領は27日、「保守派の声を消そうとするソーシャルメディア企業を規制や閉鎖する」とツイート。政府の力を使って、SNSへ規制を課す可能性を示唆した。
このトランプ大統領が示唆した規制についても聞かれたザッカーバーグ氏は、規制について慎重な姿勢を見せ、検閲は正しい行動ではないと思うと回答した。
■「事実の判定者」ではないとTwitterは反論
ザッカーバーグ氏の「事実の判定者」というコメントに対し、Twitterのジャック・ドーシー氏は27日、Twitterの事実確認機能について次のようにコメントした。
「これは私たちを『事実の判定者』にするものではありません。私たちの意図は、相反する発言を点でつないで、情報が論争の余地があるものであることを伝えることです。そうすることで、人々は自分で判断することができます」
ドーシー氏はまた、事実確認について全責任をおっているのは自分であり、今後も世界中の選挙で、間違った情報や議論の余地がある情報については表示を続けていく予定だともコメントしている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。