「スーパーマリオブラザーズ」がふたたび映画化されるかもしれません。任天堂が現在「ミニオン」シリーズの制作スタジオIllumination Entertainmentとの間で協議していると米Wall Street Journalが報じました。映画には任天堂の宮本茂氏がプロデューサーとして関わり、数作のシリーズになるとされています。
ただ、まだこの企画はごく初期段階にある模様で、我々が作品を目にするのはまだ数年先のことになるはずです。記事執筆時点では、任天堂もIlluminationも映画について一切のコメントを出していません。
スーパーマリオの映画と言えば、1993年に公開された実写版「スーパーマリオ/魔界帝国の女神」に触れない訳にはいきません。
この映画は「ロジャー・ラビット」のボブ・ホスキンスがマリオ、名優デニス・ホッパーがクッパ役を演じるなどそれなりの話題性もあったものの、オリジナルのスーパーマリオブラザーズを独自アレンジした世界観が受け入れられなかったのか、興行収入的に惨敗に終わっています。
とはいえ、新しいスーパーマリオ映画をIlluminationが制作するのであれば、実写版のような失敗はなさそうです。Illuminationの実績は「シング」や「怪盗グルー/ミニオン」シリーズの大ヒットが証明しています。そこへ宮本氏が加わるのであれば、まさに盤石の体制となるはずです。
なお、Illuminationがユニバーサル系の制作スタジオであることも重要なポイントかもしれません。任天堂は2016年にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と、米国内2か所のユニバーサルスタジオ・テーマパークに、スーパマリオをメインキャラとした「Super Nintendo World」を展開すると発表していました。
USJでは2017年6月よりその建設に着工しており、オープンは2020年になる見込み。もしかすると新作のスーパーマリオ映画もこの時期に合わせて公開となるかもしれません。
以下蛇足ですが、実写版「スーパーマリオ」のほうも、2013年には映画の脚本家が関わった続編コミック「Super Mario Bros. 2」の企画が立ち上がり、こちらはその後ウェブコミックとして公開されています。
特筆すべきはそのカバーアート。主人公キャラはどこへやら、"ゾンビ風モンスターに取り囲まれ白目をむく少女"という構図は、思わず手に持ったコーヒーをキーボードにぶちまけそうになるほどのインパクトです。
(2017年11月15日「Engadget 日本語版」より)
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