首都ワシントンD.C.などアメリカ全土で6月11日、銃規制を求めるデモ「命のための行進」が開催された。
ワシントンD.C.のデモでは、参加したミュリエル・バウザー市長が「もうたくさんだ」と語った。
「私は市長として、母親として話します。また何百万人ものアメリカ人と、連邦議会に行動を起こすよう求めている市長たちを代表して話します。連邦議会は、我々や子どもたちを銃暴力から守る責任がある」
最初の「命のための行進」が実施されたのは2018年。フロリダ州パークランドの高校で銃乱射事件が発生し、17人の命が奪われた後だった。
2度目となる今回のデモは、「命のための行進」の共同発起人でパークランドの高校銃乱射事件を生き延びたデヴィッド・ホッグさんが、テキサス州ユヴァルディの小学校での銃乱射事件を受けて企画した。
ユヴァルディの事件では、AR-15ライフルで武装した18歳の容疑者に、19人の児童と2人の教師が殺害された。警察官が自身の安全を危惧して、犯人のいる教室に1時間近く突入しなかったことも問題視されている。
AR-15は殺傷能力の高い「アサルト・ウェポン」と呼ばれるライフルだ。
ユヴァルディの小学生たちの治療にあたった小児科医は6月8日に連邦議会で、「銃弾で体が引き裂かれ、頭部が外れていた子どもたちもいた」と証言した。
ホッグさんは11日のデモで、「19人の子どもたちが学校で虐殺され、頭部が外れるような事態を政府が止められないのであれば、政治家を変えなければいけない」と群衆に訴えた。
ユヴァルディの銃乱射の犯人は、18歳の誕生日を迎えた翌日にAR-15を合法的に入手した。
銃規制を求める声が高まる中、連邦議会下院は6月8日に、複数の種類のライフルが購入できる年齢を18歳から21歳に引き上げる一括法案を可決した。
「命のための行進」のウェブサイトによると、今回のデモは全米400以上の都市で計画されている。
カリフォルニア州ロサンゼルスであったデモでは、8歳のシェーナ・ヴィレガスさんが「銃ではなく、私を守って」と書かれたプラカードを持って参加した。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。