アメリカの大手百貨店メイシーズは、デザインが「有害なメッセージ」を発していると批判を受けたため、「分量コントロール」食器の販売を中止した。
米メディアCBSの科学担当記者のアリー・ワードさんは、3つの円の書かれたお皿の写真に「どうやったらこの皿の販売を中止することができる?」とコメントを付けTwitterに投稿した。写真に写った食器皿には、どんどん小さくなる3つの円が描かれ、小さくなるにつれ、「ママ・ジーンズ」「お気に入りジーンズ」「スキニー・ジーンズ」と書かれていた。
この食器のメーカー「ポーションズ」は、自社ウェブサイトで「楽しくヘルシーに、食事の分量を意識できる」と謳っている。問題となったお皿は、メイシーズのマンハッタンの店舗内にあるコンセプト・ショップ「Story」で販売されていた。
ワードさんはこの食器を見て、「母親から若い女の子、男性まで...何世紀にも渡る心苦しい『美の基準』を忘れ、笑い飛ばしているように感じました」と話した。
「お皿の販売の中止は本気で言っていたわけではないのですが...世界に、どれだけ美の文化が陰湿であるかを知ってもらいたかったのです...。メイシーズには、彼らが店頭に並べ、販売するものは重要だという事を知って欲しかった。それによって人を傷つけることもある... 彼らは責任を持つべきです」
Twitterでは、ワードさんに共感するコメントが多く寄せられた。一部の人々は、「この皿は摂食障害を促す可能性がある」と指摘。また、もう1人は「この皿は『有害なメッセージ』を普及させ、更に厳しい美の基準や危険な健康習慣を促す恐れがある」とツイートした。
他の女性は、「今までずっと、どんな容姿だったら男性にモテるか、自分に価値があるのかを刷り込まれ、妊娠や好きなものを食べるといった自然な行動で体重が増えることさえ恥とされてきた」とし、このメッセージは「全く笑えない」とツイートした。
この非難を受けメイシーズは、「ご意見ありがとうございます。この商品の取り扱いは失敗でした。すぐに店頭から取り下げます」とTwitterでコメントした。
問題の食器メーカーは、「食事の分量コントロールを楽しく手助けするためのこのお皿により、傷ついた方々には大変申し訳なく思います」とハフポストUS版に話した。
今回声を挙げたワードさんを、「泣き言を言ってる」など非難する人もいたが、彼女は気にする様子はない。
「これはお皿の問題ではありません。女性たちが「くそくらえ!」と言っても良いという事を示したかったのです」と話した。
ハフポストUS版の記事を翻訳、編集しました。
もしあなたが、もしくはあなたの愛する誰かが摂食障害に苦しんでいるならば、以下のサイトを参考に適切な窓口にご相談ください。
摂食障害情報ポータルサイト:
http://www.edportal.jp/trouble_01.html
厚生労働省 こころの耳 専門相談機関・相談窓口
http://kokoro.mhlw.go.jp/agency/