こんにちは、神薗まちこ(かみぞのまちこ)です。現在、5歳児と夫の3人で渋谷区に住んでいます。
渋谷といえば、皆さんどんなイメージを持つでしょうか?
大都会で、ハロウィーンや109、スクランブル交差点や原宿など、たくさんの人が行き来し、若者文化に溢れる街をイメージする方が多いのではないでしょうか?
実は渋谷には、違う側面もあります。
例えば、私の住んでいる代々木の界隈は、小さな商店街があって、なじみの店でゆったりとした会話があったり、5分も歩くと明治神宮や代々木公園の大きな木々に囲まれ、ピクニックが出来たりします。近くにはプレーパークなど、子どもたちが自由に泥んこで遊べる公園もあります。
他のエリアでも、同様の環境があり、職住接近だったりするので、意外と子育てしやすかったりします。
どちらの顔も渋谷で、文化の最先端を発信する街でもあり、地域に根差した商店街や自然や遊び場があり、そこに住む人々のコミュニケーションがある街でもあります。
私自身、独身時代は大都会・渋谷に、地域のつながりって存在するんだろうか?と思っていました。
人の住んでいる場所に、人と人とのつながりが生まれ、地域になる。
当たり前のことかもしれませんが、独身の頃や子どもが生まれる前は、なかなか地域のつながりにアクセスできませんでした。
では、子どもが産まれたら、すぐに地域とつながりができたか? というと、そうでもありませんでした。
いざ子どもを産んだら、想像以上に「孤育て」でした。
私は鹿児島出身で、近くに親はおらず頼れません。出産以前、家は単に帰って寝る場所でしたので、近所づきあいもありませんでした。
ずっと子どもとだけ向き合って、1日が過ぎていきます。
子どもを抱っこしながら、スマホに目を移し、情報を漁る日々。
自分だけが母乳がうまく出ない? 子どもが泣き止まない?
1つひとつが不安で、焦る日々でした。
渋谷区の子育て支援センターの「Nobody’s Perfect」プログラムで、子ども抜きで、はじめて近所のママたちと大人の会話が出来ました。
自分たちが抱える子育ての不安や課題を共有し、どうしたらいいかなと話し合うことで、「ああ、自分だけが悩んでたんではなかったんだ」そう心から思えるようになりました。
地域の施設でつながった同年齢の子どものママたちと一緒に、「孤育て」環境を変えるイベント「渋谷papamamaマルシェ」を立ち上げました。
区の子ども家庭部の後援、渋谷の子育て支援団体の方々の協力で、自分の子育てにあったサポーターを見つけられる場や、先輩や同世代パパママとつながれる場を作ることが出来ました。
2016年の初開催から3年間で、1200人の親子との出会い、世代間・地域のつながりができ、多くの発見がありました。
地域とのつながりは、同世代のパパママだけでなくって、何十年も渋谷の子育てを支えてきてくれている大先輩たちとのつながりに広がりました。関わってくれた子どもたちの成長を見て、たくさん気づき、学びました。
渋谷papamamaマルシェのテーマ「こそだて、わたしそだて、まちそだて」が、まさに現実になっていった実感があります。
参加者の方からも、こんな感想をもらいました。
・今まで知らなかった育児団体や活動を知ることができたので、これからの育児が楽しくなりそうです。妊娠期、引っ越してこられた方にもお勧めしたいです。
・スタッフの方々・出展者の方々を見て、渋谷区で、地域の子育てを盛り上げよう・楽しもうと活動なさっている方がこんなにいるんだと知り、心強く、嬉しくなりました。
・今後子どもが大きくなったときに家族で行ける場所が身近にたくさんあることに安心し、楽しみになりました。
私自身も、このイベントをやることがきっかけで、たくさんの地域とのつながりができました。「子育て」は地域とつながり、人の手や知恵を借りることで、豊かになっていくんだと感じています。
今は、スマホ一つで色んな情報にアクセスできます。でも徒歩20分圏内の情報って、街にアナログな感じで転がっていて、地域の掲示板にのっていたり、地元で活動している方々が知っていたりします。
子育て世帯の方は、例えば子どもと一緒に行ったお祭りで、地域の方にちょこっと声をかけてみたりすると、今よりももっと子育てが楽になるかもしれません。子どもが、あなたと地域の懸け橋になってくれます。
未婚の方やDINKSの人たちは、地域にアクセスしづらいと思います。
私もまだ、どんな形が理想的なのか? 模索しているので、考えて、カタチにしていきたいと思います。
子どもも大人も育ち合って、未来を創っていくことで、毎日ワクワク暮らせる、そんな社会になったらいいなと考える毎日です。