未来は待たずとも、飛行機でちょっと飛べば出会えるもの。
私たちが中国にずっと興味を向けていたのは、Tabletを長年ご利用の方ならご存知の通り。中国の経済&商業の大きな動きは否めない、というのはここで私たちが言うまでもありません。
でもそれをどう受け止めようと、そんな事業成長のおかげで、中国にはトレンディーで国際的なホテルが数を増やしているのだから、ホテル好きとしては文句はないはず。
「ザ・ラルー 青島(青岛涵碧楼酒店)」は、台湾の高級"サンムーンレイク・ホテル"を生んだ敏腕ホテルグループが、本土進出第1号店としてオープンしたもの。
アジアの最高級ホテルを数多く手がけてきた建築家ケリー・ヒル(Kerry Hill)がデザインした空間は、ご覧の通り圧倒的。
そして青島市に湾を挟んで向き合うこのロケーションは、これまでになく新鮮な魅力を放っています。
世の中には時々、シンプルな素晴らしさを超越する贅沢なホテルが登場するもの。ここ「ホテル・ウィンド 廈門(厦门乐雅无垠酒店)」もそんなホテルの一つ。
廈門にある広い高級ホテルとあれば、こだわり過ぎない普通の建築でも人はきっと満足したはず。
けれどホテル・ウィンドはそんなことを知ってか知らずか、どこまでもモダンで、この独特な周辺環境を反映すべく、細やかな部分まで丁寧に作り込んだ造りになっています。
世界にパークハイアットは数十軒あるわけですが、(申し訳ないほど簡単に言ってしまうと)どれも、とりあえず泊まってまず失敗はありません。
しかしその中でも、上海っ子にとっての近場リゾート地の一つ、東銭湖の湖畔に広がる「パーク・ハイアット 寧波(宁波柏悦酒店)」は、紛れなくラグジュアリー感満点で感動すること間違いなし。
さすが伝統ある中国、と圧倒される空間とサービスに身を任せて、ゆったりとした贅沢時間を楽しみましょう。
「ジュメイラ・ヒマラヤズ・ホテル(上海卓美亚喜玛拉雅酒店)」と、ここで言うヒマラヤとは、山脈ではなく上海市・浦東エリアにある巨大複合目的施設を指すもの。
間違っても控え目とは言えない見た目のホテルですが、ジュメイラといえば、世界を驚かせたドバイの超高級ホテル"ブージュ・アル・アラブ"を手がけたグループだけに、これも納得。
訪れる人もそれだけに華やかなので、見合ったワードローブのご準備を。または到着後、隣接したヒマラヤズ・センター内の高級ブランドショップに直行しましょう。
歴史ある石庫門住宅の建築が美しい新天地エリアにそびえる「ザ・ランガム 上海 新天地(上海新天地朗廷酒店)」。
ミラーガラスに包まれたその巨大な建物に踏み入れると、負けずと大きなシャンデリアが吊るされた天井高いアトリウムが広がります。客室は間違いなく高級感たっぷり。
けれど、上手にセレクトされたミッドセンチュリーの家具や曲線を活かした間取りが、室内空間にちょっと宇宙的な雰囲気を与え、ほかにはない個性を光らせるホテルになっています。
超高級ビジネスホテルと並び、中国の人気ホテルの中には、次世代感覚を光らせる実験的なデザイナーズホテルも。
例えばここ「ザ・ウォーターハウス・アット・サウスバンド(上海水舍酒店)」は、Tabletファンの間ではすっかりお馴染みのシンガポールのホテリエ、ロー・リク・ペン(Loh Lik Peng)氏が、リンドン・ネリ(Lyndon Neri)とロッサーナ・ウー(Rossana Hu)という上海に拠点を置くデザイナー2人とコラボレーションして完成させた一軒。
その結果はご覧の通り。リサイクル素材の深みある質感と、上品な近代デザイン家具を組み合わせ、どこまでもフレッシュな空間を造りあげました。
ペニンシュラといえば、ちょっとスノッブで気品溢れる高級ホテルチェーンの一つですが、「ザ・ペニンシュラ 北京(北京王府半島酒店)」は、同グループの中でも特に輝かしい存在なんです。
普段は星の数なんてあまり気にしていない私たちですが、もし"5ツ星"が単に高級ホテルに求めらるアメニティ全てが揃っている証なのであれば、このホテルは6ツ星レベルと呼ばれるべき。
世界でも最も贅沢なホテル体験ができる場所でありながら、やり過ぎ感やおかしな嫌みは全く感じさせない、ホテル好きなら一生に一度は泊まってみたい一軒でしょう。
単にホテルと呼ばれるのはお断り!とでも言わんばかりに、"アーバンビレッジ(都会の村)"を自負するのは、「ローズウッド 北京(瑰麗酒店)」。
入り口を抜けると、忙しい朝阳区のビジネス街にあるとは思えないほど、閑静な空間があなたを迎えてくれます。
芸術に満ちた公共空間を抜け、とにかく広々とした住居風の客室またはスイートルームへ。
どの部屋もご存知フレッテ(Frette)社の上質なベッドリネンと、ロレンゾ・ヴィッロレージ(Lorenzo VIlloresi)のバスアメニティが揃っているなんて、なんと品ある村でしょうか。
日本を代表する建築家の一人、隈研吾氏の見事なデザインで知られる「ザ・オポジット・ハウス(北京瑜舍酒店)」。
これまで私たちも何度となくご紹介してきた一軒ですが、その魅力はオープンから幾年経った今でも廃れることはありません。
天へと高く広がる中央アトリウムと、リッチな質感を活かしたインテリアは、いつ訪れても心打たれる空間であり、その野心的なコンセプトと自信ある出来栄えは、ここで紹介したその他のホテルのモデルとなったと言ってもいいでしょう。
そうそう、気合いの入った作り手たちの努力の賜物といえば、「コミューン・バイ・ザ・グレートウォール(北京長城脚下的公社)」も忘れてはなりません。
建築博物館とでも、"住み込み可能なデザイン博覧会"とでも言いましょうか。
著名近代建築家と建築デザイナーが協力して生んだこの宿は、荒涼とした北京郊外にあり、人の手によって作られたもう一つの偉大なる建築、万里の長城の目の前にあります。
From: Tablet Magazine