ブラッドムーンって何? 11月8日の皆既月食。神秘的な月が出現します

ブラッドムーンはどんな月なのでしょうか?11月8日は何時から何時まで見られる?

11月8日は、日本全国の夜空で「ブラッドムーン」を見ることができます。

ブラッドムーン(血の月)とは、その名の通り満月が赤黒く見える現象で、皆既月食の時に起きます。

一体なぜ、赤く見えるのでしょうか。

アメリカ・ノースカロライナ州で観測されたブラッドムーン(2022年5月15日)
アメリカ・ノースカロライナ州で観測されたブラッドムーン(2022年5月15日)
Anadolu Agency via Getty Images

なんで月が赤くなるの?

11月8日は、日本を含む世界各地で、皆既月食が観測できます。

国立天文台によると、日本では18時9分に月が欠け始めます。そして皆既月食は、19時16分に始まり20時42分に終わります。

この皆既月食の時に「ブラッドムーン」が出現しますが、なぜ赤く見えるのでしょうか。

月食は太陽と地球と月が一直線に並ぶ時に起きる現象です。そして皆既月食では、月全体が「本影」と呼ばれる、太陽光がほぼさえぎられた地球の濃い影に入り込みます。

しかし、月は真っ暗にはなりません。これは、地球の大気を太陽光が通過するときに、大気がまるでレンズのような役割をして、太陽光が屈折して、影の部分にも届くからです。

光の中でも、波長の短い青などは、空気中で散乱して大気をほとんど通過できませんが、赤い光は波長が長くて散乱しにくいために、大気中を長く通過できます。

本影の中に届くのが、弱い赤い光だけになるため、私たちの目には、皆既月食中の月が赤黒く映るのです。

皆既月食の夜の月の動き(アメリカ・カリフォルニア州2022年5月15日)
皆既月食の夜の月の動き(アメリカ・カリフォルニア州2022年5月15日)
via Associated Press

さらに、大気中にちりや雲があればあるほど、月は赤く見えるといいます。

NASAはこの状態を「世界中の日の出と日の入りすべてが、月の上に投影されているかのよう」と表現しています。

8日の皆既月食は、アジアの他にも、オーストラリアや太平洋諸島、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカで観測できます。

また国立天文台によると、この次に日本で皆既月食が観測できるのは、約3年後の2025年9月8日になります。

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