10月30日に行われたブラジルの大統領選の決選投票で、左派のルラ・ダシルバ元大統領(労働者党)が50.83%対48.17%(98%開票時点)で接戦を制し、現職で右派のジャイル・ボルソナロ氏(自由党)に勝利した。
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2003年〜2010年、2期8年大統領を務めたダシルバ氏は、ブラジル国民に親しみを込めて「ルラ」と呼ばれている。
大統領退任後に、汚職で有罪となり2年近く収監されたものの、判決はその後取り消された。
2019年に大統領に就任したボルソナロ氏は、LGBTQの人々や先住民族の権利を攻撃し、気候変動対策を軽視。同氏が大統領に就任して以降、ブラジルではアマゾンの破壊が急速に進行した。
また、新型コロナウイルスを「メディアによって作られた空想の産物」という陰謀論を展開し、ブラジルで68万人以上が犠牲になったにも関わらず、ロックダウンやワクチンに反対した。
これに対し、ダシルバ氏は熱帯雨林伐採の対策強化を約束。ボルソナロ氏の政策によって孤立が進んだブラジルに国際社会の一員として重要な役割を取り戻すとしたほか、コロナ禍で拡大した経済格差の解消を公約に掲げていた。
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ボルソナロ氏は、1980年台にブラジルが民主化して以降、2期目当選を初めて逃す大統領となったが、今後敗北を受け入れるかが注目されている。
同氏は「ブラジルの選挙では不正投票が行われている」と主張し、大統領選に敗北した場合、結果を受け入れない姿勢を見せていた
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。