ファンが当惑したロシア版「セーラームーン」は、こうして生まれた。パンとコスプレでOPを再現

動画制作者「私たちだけでなく、ロシア全体の子供時代を代表するアニメです」

アニメ「セーラームーン」のオープニングをパンやコスプレで再現した「低予算セーラームーン」の動画が、ツイッターで反響をよんでいる。

動画はこちら。

「完成度高いんか低いんか分からん」

パンでセーラー戦士の髪の毛を再現。
パンでセーラー戦士の髪の毛を再現。

3月8日現在、拡散した動画は583万回再生と2万リツイートされ、「圧倒的予算不足!」や「努力の方向音痴」などの反応が寄せられている。

制作者はモスクワで映画やアニメなどの「低予算版」動画を作っているStudio 188の6人。名前は撮影に使っているアパートの部屋番号からとった。ハフポストの取材に対し、セーラームーンを題材に選んだのはファンのリクエストがきっかけだったと話した。

「セーラームーンは、私たちだけでなく、ロシア全体の子供時代を代表するアニメです。子供時代に放送されていた、数少ない日本のアニメでした。そのころに見ていたので、私たちは自分たちをファンだと言えると思います。フォロワーにリクエストをされて、コスプレをすることになりました」

「技術的な部分で苦労もあります」
「技術的な部分で苦労もあります」

全ての動画の制作費は高くても100ドル(約1万円)程度。半年前にモスクワで開かれた大会で映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 」の「低予算版」リメイクで優勝したのをきっかけに、動画を作り続けることを決意したという。

「自分たちを撮り続けるのが一番難しいです。全員が本業の仕事があるので必要な時間を十分にとれない時があります。バゲットを頭に固定したり、部屋中にレモンを吊るすなど、技術的な部分で苦労もあります。しかし、それら全てが、映像を作るのが楽しい一番の理由でもあります」

ルナ。
ルナ。

日本の反響は予想外で驚いているが、「とても嬉しい」と話す。これからもアニメの「低予算版」を作る予定で、日本の「アニメ通」たちにどれを作るべきか教えてほしいという。

「たくさんのアニメを知っているけれど、どの作品を動画にするか選ぶのにいつも悩まされています。本物の『通』たちに、ベストなのを教えてほしいです」

Studio 188はインスタグラムYouTubeで作品を公開している。

原作のオープニングはこちら。

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