期限内に完璧な仕事をする人がプロフェッショナルです。期限を守れない人の理由は6つあります。
1) その仕事をやるだけの能力が足りないというタイプ
普通の人の2倍の時間がかかるため期限を守れないというタイプ。このタイプの人の行動パターンは、レストランで自分の食べるメニューをなかなか決められません。よく私は決断力が足りないという人がいますが、そうではなく、知識と経験が不十分なだけです。決断力などというあいまいな言葉で自分をごまかしてはいけません。そんなあなたは、毎日日記をつけましょう。その日一日のことを振り返る習慣によって、知識と経験を身につけることができます。
2) まだ不十分ではないかと心配するタイプ
仕事がほとんどできていても、よりよくしたいということで時間を延ばしてしまいます。仕事をやり終えているのに、自分でパーフェクトでないと思うと提出できないのです。このタイプの人の行動パターンは、「スマホ依存症」です。とにかく誰かからメールが来ていないかが心配で、なんどもなんどもスマホを開いてしまう。そんなあなたは、思い切ってスマホやタブレットを解約し、せめてガラケーにしましょう。そうすることでスマホがなくても何もこまらないことに気づきます。あなたが不十分と感じていることは、案外いけているのです。
3) 計画を立てるけれど、やるかやらないかどうしようと考え、結局やらないタイプ
計画を立てて安心してしまったり、いざ実行するとなると、「自分にできるかなあ」「できないとどうしよう」と不安が先にたってやれません。このタイプの人の行動パターンは、「手帳依存症」です。新しいタイプの手帳が出るとすぐに使ってみます。モレスキンの手帳などは大好きです。そして手帳にたくさん計画を書き込み、そのことで満足します。手帳を人に見せたがる人もこのパターンです。そんなあなたは、毎日手帳に書いたことを消し込みましょう。書いたことを行って、文字を消す心地よさを感じましょう。
4) 目の前の「大至急」な仕事ばかりやって、ちょっと難しい仕事は先延ばししてしまうタイプ
その結果、いつも時間に追われていますが、結局やるべきことをやれていません。そして「明日があるさ」と開き直ってしまうのです。このタイプの人の行動パターンは、机の上や車の中が汚いです。机の上はその表面が見えない人が多いです。決してサボっているわけではないけれど、前の仕事の上に、次の仕事が重なり、すべて不十分なまま仕事を進行させているのです。そんなあなたは、1時間ごと、机の上の要らないものを捨てましょう。机の上を、すし屋さんのまな板のようにするのです。また車に何かを乗せたまま夜を越すのはやめましょう。目の前に何もない快感を得ると止められなくなるものです。
5) 二言目には「忙しい」「時間がない」といい、できない言い訳を先にいうタイプ
この人はマイナスのことばをつかう癖があります。忙しいからできない。難しいからできない。あげくの果てに、僕はバカだからできない、となってしまいます。このタイプの人の行動パターンは、本を読みません。「忙しい」からといって本も読めないのです。かといって時間があればネットを見たり、フェイスブックやツイッターを眺めています。「忙しい」ので書き込むことはないのですが、とにかく眺めているのです。そんなあなたには、読書を勧めますが、まずは映画鑑賞から始めましょう。DVDを借りるのでなく、映画館に行きましょう。そしてまとまった時間を一つのことに専念する習慣を身につけましょう。
6) すぐに「ああめんどくさい」というタイプ
このタイプが最もやっかいです。1から5のタイプは、能力や心の持ち方が原因ですが、「メンドクサイ」タイプは性格が原因。性格はそう簡単には改善できないものです。このタイプの人は、「コピペ」が大好きです。すぐに楽をしようとして、大切な書類でも「コピペ」をするので、修正ミスをして書類の書き間違いおきることが多いのが特徴です。そんなあなたには、瞑想をお勧めします。毎朝5分でもよいので、目をつぶりじっとしましょう。正座がよいですが、あぐらでもイスに座ってもよいです。自分の気持ちを真っ白にする時間をもつことで性格を少しずつ変えることができます。
時間にルーズな人が集まると、プロジェクトの期限を守れるわけない、とあきらめたくなります。一人で行っている仕事であれば「私は期限を守れないから」ですんでしまいますが、プロジェクトはチームで行うもの。一人の原因でプロジェクト全体が遅れると困ってしまいます。自分と相手の時間の使い方のタイプを把握して、それにあう解決策を考えることが必要です。
【スケジュールを守れる人になるためのワンポイント】
まずは自分や相手の行動パターンを変えよう
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残業なしで利益を生み出す、プロジェクトマネジャーの流儀。チームで仕事を進める上で重要となる「スケジュール管理」「トラブル・リスク 対応」「リーダーシップ」「クオリティ」「予算とコストコントロール」「チームワーク」「ビジョン」など。