LINE株式会社は11月16日、コミュニケーションアプリ「LINE」で、送信したメッセージを取り消す機能を2017年12月以降に実装すると発表した。
これまでLINEでは、一度送信したメッセージを自分のトークルームから削除することはできたが、相手側には残ったままだった。今後は、24時間以内に送信したメッセージであれば、相手側のトークルームからも削除することができる。
同社の広報担当者によると、メッセージの取り消し機能を望む声はもともと利用者から上がっていたという。取り消し機能を追加することでアプリの使いやすさを向上し、コミュニケーションの選択肢を拡大させる狙いだ。「既読」がついたメッセージも対象になるかなど、詳細は12月の実装時に発表される予定。
24時間以内の「時間制限」を設けた理由について、広報担当者は「すべてのメッセージが取消対象になると、LINE上でのコミュニケーションのあり方そのものが変わることを考慮しました」と回答した。実装後、ユーザーの反応を見ながら機能をアップデートしていくという。
同社がLINE利用者を対象に実施したアンケート調査(※)によると、LINEでメッセージを"誤送信"した経験がある人は約85%。
誤送信の内容については、「誤字脱字があるメッセージを送ってしまった」とする回答がトップだった。その他にも、「メッセージの送信先を間違ってしまった」「意図しないスタンプを送ってしまった」などの回答が上位を占めた。
今後はこうして間違って送ってしまったメッセージはもちろん、送った後に「削除したい」と思い直した場合も、メッセージを取り消して「なかったこと」にできるようになる。
また、メッセージ取り消し機能の実装に先がけ、LINE利用者から「誤送信した体験談」を募るキャンペーン『#LINE 誤爆 Black FRIDAY』を11月16日から24日にかけて開催する。
LINEでの"黒歴史"をTwitterやLINEのタイムラインで共有してもらい、苦い思い出を清算しようという趣旨だ。ハッシュタグ「#LINE誤爆」を付けて誤送信した内容をキャプチャやテキストで投稿すれば応募できる。
これまで「一度送ったメッセージは消せない」というイメージが強かったLINE。取り消し機能が付くことで、今後のコミュニケーションのあり方が変わっていくかもしれない。
(※)アンケート調査概要
調査方法:公式アカウント「LINE チーム」 Research Platform を利用した、スマートフォンによるモバイルアンケート
調査対象:「LINE」ユーザー
最終有効回答数:8577サンプル
調査期間:2017年11月10日~12日