日本は、長らく誇ってきた「世界最長寿の国」の肩書きを奪われるかもしれない。
アメリカ・ワシントン大学の「保健指標・評価研究所」が10月16日、平均寿命の国別ランキングで、2040年にはスペインがトップの日本を上回るという見解を発表した。
同研究所は、「世界の疾患負担」の研究データを元に、195の国と地域における平均寿命や死亡率、死因を予測。2040年の各国の平均寿命予想を算出し、ランキングをつけた。
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2016年の平均寿命は、日本が83.7歳でトップ、スペインは82.9歳で4位につけている。2040年には、スペインの平均寿命が85.8歳まで伸び、85.7歳となる日本を超えて、「世界最長寿の国」に躍り出るという。
研究では通常の予想に加えて、良いシナリオと悪いシナリオもそれぞれ紹介している。
悪いシナリオは「(195カ国の)半数で平均寿命が下がる」一方、良いシナリオでは「およそ50カ国が10年かそれ以上寿命が伸びる」と予測している。
ガーディアンによると、食の研究に国をあげて取り組んでいることが、スペインの平均寿命を押し上げる要因のひとつとみられるという。
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世界保健機構(WHO)が発表している国別の平均寿命でも、日本は少なくともここ数年は、世界トップを守り続けている。
ただ、WHOの調査や保健指標評価研究所の発表には、香港は含まれていないとみられる。厚労省の調査では、平均寿命のトップはここ数年は香港で、日本は2位につけている。