今年で3回目となる、LGBTと就活・就労をテーマにしたイベント「RAINBOW CROSSING TOKYO 2018」が東京大学で開催。LGBTの当事者や企業担当者など約800人が参加した。
主催団体の認定NPO法人ReBitは、就職活動を経験したLGBTを対象に行った調査を実施。LGBTが就活時に経験する困難に関するデータを公開した。
1. LGBTの40%が、就活の選考時にSOGIに由来した困難やハラスメントを経験している
2. トランスジェンダーの65%が性別違和に由来した困難に直面している
性別違和に由来した困難には、性自認と異なるスーツ・服装、髪型、化粧をしなくてはならず困った、エントリーシートや履歴書に性別記載が必須で困ったなどが含まれる。
3. セクシュアリティを開示し応募した企業は13%
4. LGBTの46%が、就職活動時にセクシュアリティを伝えたくないと思っている。
その理由は、8割が「不利益を受けるおそれ」があるから。
「採用結果へ悪い影響があるかもしれないと思ったから」「差別やハラスメントを受けるかもしれないと思ったから」「家族や学校など他の人にも広められてしまうかもしれないと思ったから」「就職後に困ることがあるかもしれないから」などの不利益を受けるおそれを感じていた。
5. LGBTの54%が、LGBTへの施策を行う企業・組織を1社も知らなかった
ReBit代表の藥師さんは、カミングアウトによる不利益への恐れの解消のために「性的指向や性自認に関わらず、公正な採用選考の推進が求められます」。
また、企業のLGBT施策に関する情報がLGBTの就活生に届いておらず、情報の欠如がボトルネックになっているとし、「企業の取り組みの情報をLGBTの就活生へ伝える仕組みが求められています」と語った。
外資系企業だけでなく、日系企業も出展
RAINBOW CROSSING TOKYO 2018には、さまざまな企業がブースを出展。LGBTに関する各社の取り組みや、実際に働いているLGBTの当事者から話があった。出展企業を一部紹介する。
アクセンチュア株式会社
KDDI株式会社
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社
NTTグループ
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ
株式会社丸井グループ
Bloomberg L.P.
ギャップジャパン株式会社
東日本旅客鉄道株式会社
武田薬品工業株式会社
(2018年10月21日fairより転載)