これまでパリの政治家たちは、大気汚染対策として都心部における自動車の走行を制限する試みを幾度となく行っており、様々な結果を得てきた。
例えば、市内の交通量を半分に減らすためにナンバープレートの末尾が偶数の車を24時間通行禁止にしたこともあるし、古い車が市内に入ることを禁止するという措置もあった。
そして最新の計画では、5月8日の日曜日にパリの最も有名な大通りの1つであるシャンゼリゼ通りから、クルマをなくしてしまおうというのだ。
また、市当局は2020年までにディーゼル車を禁止したい意向で、スモッグ量の上昇に伴い議論も加速している。パリ市民が街から車を締め出したいと思う要因のひとつに、ディーゼル排気ガス不正に関する調査が現在注目を集めているということもあるだろう。
先頃、自動車メーカーのPSAグループ(旧PSAプジョーシトロエン)の施設、サン=トゥアン、ヴェリジー、ラ・ガレンヌ=コロンブ、キャリエール=ス=ポワシー、モンベリアルの5か所が、仏経済財政産業省の競争・消費者問題・不正行為防止総局(DGCCRF)による立ち入り調査を受けている。
前回までの自動車規制は1日限りのものだったが、シャンゼリゼ通りの"自動車禁止の日曜日"が1ヶ月に1度のペースで導入される予定というのも納得いく。
パリで初の"自動車禁止デー"は昨年9月に実施され、電気自動車以外の自家用車は歴史的な街の中心部の主要な通りから姿を消した。パリのアンヌ・イダルゴ市長はこうしたイベントがいずれ全市内に行き渡るべきだと断固主張する。
調査結果によると、昨年9月の"自動車禁止デー"には、一時的ではあったものの、市内の窒素酸化物の濃度が20~40%減少したといわれている。
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(2016年5月01日 Autoblog日本版「シャンゼリゼ通りから自家用車が消える!? パリで月に1度、日曜日には自動車を通行禁止に」より転載)
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