ロンドンの首相官邸・ダウニング街10番地で「ネズミ捕り長官」として働く猫のラリーが、期待をはるかに超える仕事ぶりを見せて話題になっている。
ラリーの任務は、その肩書き通り首相官邸からネズミを締め出すこと。
しかし追い払っているのはネズミだけではないようだ。ラリーが、首相官邸の外でキツネに向かっていく姿が捉えられた。
スカイニュースが撮影した映像には、ラリーがやせたキツネに忍び寄り、追いかけ回す様子が映っている。
ラリーに狙われたキツネは、尻尾を巻いて退散した。
人々に愛され、一挙一動が話題に
ラリーは4歳だった2011年に、ネズミ捕りの腕前を評価されて動物保護センター「バタシー・ドッグズ・アンド・キャッツ」から首相官邸に迎えられた。
これまで、デーヴィッド・キャメロン、テレサ・メイ、ボリス・ジョンソン、そしてリズ・トラスの4首相のもとで信頼され、働いている。
また、ネズミ捕り長官の一挙一動は、イギリスの人々や、首相に厳しい記者たちの心をつかんできた。
2020年12月には、ブレグジット交渉の行方を伝えようと首相官邸に集まっていた記者たちの前で、ラリーがハトに襲いかかる様子が報道された。
また、アメリカのドナルド・トランプ大統領(当時)が2019年に訪問した時には、「ビースト」と名付けられた大統領専用車の下で昼寝をし、「ビースト内に侵入しようとして安全上の脅威を生み出している」「大統領専用車を動けないようにしている」など、話題になった。
さらに2018年には、親切な警察官が雨に濡れたラリーを正面玄関から中に入れるというちょっとした出来事でさえも、動画が拡散した。
ダウニング街のウェブサイトによると、ラリーは毎日「ゲストを迎え、安全保障と防衛を点検し、アンティーク家具の昼寝の品質を検査」して過ごしている。
さらに、日々の責任には「家の中におけるネズミの占有に対する解決策を熟考すること」も含まれているが、まだ「戦術計画段階」だという。
ハフポストUK版の記事を翻訳しました。