私たちは止まらない――。
レディー・ガガが8月8日、ワールドツアー「クロマティカ・ボール」のワシントンD.C.公演で、中絶の権利擁護を訴えるメッセージを叫んだ。
アメリカでは6月、中絶を憲法で保障された権利と定めた「ロー対ウェイド判決」を最高裁が覆し、連邦レベルでの中絶保護がなくなった。
8日のコンサートは、クロマティカ・ボール・ツアーのアメリカ初日となる公演。
ガガは2011年のヒット曲「The Edge of Glory(ジ・エッジ・オブ・グローリー)」のパフォーマンスを始める前に「この曲を、妊娠した時に自分の体に不安を感じなければいけなくなった、アメリカのすべての女性に捧げます」と伝えた。
そして「この国が声を上げ、団結することを祈ります。正しくなるまで、私たちは止まらない!」と叫んだ。
ガガはパフォーマンスの途中で「レイプされた女性は?」「出産の時に亡くなった女性たちは?」とも語りかけている。
そして「気が重くなるような話をしたかったわけではありません。だけど、ショービジネスよりも目を向けるべき、ひどい話がある」と、中絶の問題に触れた理由を説明した。
LGBTQの権利にも言及「同性婚をダメにしようとしない方がいい」
ガガが大切にしているのは、中絶の権利だけではない。
ロー対ウェイドが覆されたことで、多くのアメリカ人が「婚姻平等を含むLGBTQの権利も奪われるのではないか」という不安を抱えるようになっている。
ガガは8日の公演で、「Born This Way(ボーン・ディス・ウェイ)」のパフォーマンス前に、この婚姻平等の問題にも触れた。
LGBTQコミュニティへのサポートとして知られる「Born This Way」。ガガは「この曲は国歌じゃないけれど、私たちにとっての国歌です!」「この国で、同性婚をダメにしようとしない方がいい」と訴えている。
元々2020年に予定されていたクロマティカ・ボール・ツアーは、新型コロナウイルスの感染拡大で延期になり、2022年7月にドイツのデュッセルドルフでスタートした。9月には日本での公演も予定されている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。