行政改革担当大臣に就任した河野太郎氏は、深夜に閣僚がリレー方式で就任会見を開く慣習に「こんなものさっさとやめたらいい」と苦言を呈した。
9月17日未明に、首相官邸で開かれた就任会見での一幕だ。
■河野氏の出番は午前1時ごろ
菅政権の閣僚20人の就任会見は慣例通り、首相会見、初閣議、官邸内の階段での記念撮影などを終えた後、首相官邸の記者会見室で順番に行われた。毎日新聞によると、首相会見が夕方や夜となることが多いため、閣僚会見は深夜になることが多いという。
最初に加藤勝信官房長官が話し始めたのが、16日午後11時ごろ。そこから順に14番目に会見を開いた河野太郎氏が話し始めたのは、日をまたいで午前1時ごろだった。
記者団から「時間が限られている中で、どれぐらいのスピード感で既存の仕組みを壊していくのか」と問われた河野氏は以下のように答えた。
「スピード感……。たとえば、この記者会見も各省に大臣が散ってやりゃあ、もう今頃みんな終わって寝てますよね。それを延々、ここでやるというのは前例主義、既得権、権威主義の最たるものだと思いますんで、こんなものさっさとやめたらいいと思います。ぜひご協力をいただきたいと思います」
■河野太郎大臣の会見を報じたANNニュースの動画
■SNS上での反応は?
河野氏の会見での発言について、SNS上では「就任会見を夜遅くにやるのか疑問だったけど、河野太郎大臣はちゃんと指摘した」「深夜1時にまだ会見してるってどうなんだろう」「河野太郎ってこんなに改革派だったの? 知らなかった」などと歓迎する声が相次いだ。
「夜中に就任会見をやっても、国民のほとんどはリアルタイムで視聴してない」などとして、河野氏が言うように各省庁で分散して早い時間に開催すれば、準備する官僚や取材するマスコミも含めて深夜労働をしなくて済むという意見もあった。
■河野太郎氏のツイート
河野氏はTwitterへのユニークな投稿で知られている。
16日深夜から17日未明にかけて、就任会見を待っている間もツイートしていた。「記者会見の順番待ち。予定でも日をまたぐことになっているが、二人目ですでに6分押し」「四人目が終わって27分遅れとか」「とうとう50分遅れ」と少し苛立った様子で、実況していた。