日本テレビ系の情報番組『スッキリ』の7月26日の放送で、司会の加藤浩次さんが、吉本興業が所属芸人との間で書面での契約を結ばないことを問題視し、書面での「契約を結ぶという形になるべき」と述べた。
吉本興業は25日、「経営アドバイザリー委員会」を設置して契約方法を再検討することを発表していた。
■これまでの経緯
詐欺グループの会合に出席し、事務所を通さない「闇営業」で金銭を受け取った問題で、吉本興業と契約解消した宮迫博之さんと、契約は続いているが謹慎中の田村亮さんが、20日に記者会見を実施した。
その際、吉本興業の岡本昭彦社長から、田村さんが会見を強行するのであれば、「(闇営業に関係した芸人を)全員、連帯責任でクビにするからな。俺にはお前ら全員をクビにする力があるんだ」と言われたと宮迫さんが暴露していた。
これに関連して、吉本興業が所属芸人と基本的に契約書を交わさず、口頭での契約で済ませていることが問題となった。
会社名を名指しはしないものの、公正取引委員会の事務方トップである山田昭典事務総長が「契約書面が存在しないということは、競争政策の観点から問題がある」と述べるなどの影響が広がっていた。
■経営陣が辞任しないのであれば、契約解消する意向を明らかにしていた。
加藤さん自身も吉本興業に所属しているが、岡本社長と大崎洋会長が辞任しないのであれば、契約を解消する意向を明らかにしている。この日の『スッキリ』でも、宮迫さんらが会見を開いた背景には「会社に問題があるんじゃないか」として、考えは変わらないことを示した。
吉本興業が芸人との契約を口頭で済ませてきた件について「昔は契約書を交わさないことが、ちょっと美談みたいな。信用だけでやることが一番カッコいいんだ。興行やエンターテイメントの世界ではあったんだろうね」と一定の理解を示しつつも、「吉本は良い方向に変わるべき」との考えを示した。
スタジオでの専門家とのやり取りの中で、吉本興業と芸人は、書面での「契約を結ぶという形になるべきだと僕は思っています」と、強い口調で話した。