国民生活センターに2022年度、「子どもが無断でオンラインゲームに課金した」といった相談が4000件以上も寄せられていたことがわかりました。
センターが3月13日、発表しました。
契約購入金額の平均も高額で、特に小中学生がスマホやタブレットで課金したケースが目立つということです。
具体的にどんな相談があったのか、どのように対策をしたらいいのかをまとめました。
約55万円を課金したケースも
国民生活センターによると、オンラインゲームに関する相談は2022年度、4024件で、23年度は1月31日までに3107件寄せられました。
また、22年度の契約購入金額(ゲーム課金)の平均は約33万円と高額。具体的な事例は次のとおりです。
「アカウントにログインした状態の母親のスマホを小学生の娘に貸したところ、娘がアカウントのパスワードを変更し、登録されたクレジットカードでゲームに課金した」
「小学生の息子に母親の古いスマホを渡し、自宅のWi-Fiに繋げて使用させていた。ゲームに課金するには母親の指紋認証が必要だったが、息子が自分の指紋を追加登録し、ゲームに約5万円を課金した」
「母親名義で契約したスマホを中学生の息子に使用させていたところ、5カ月の間に約5万円をゲームに課金していた(キャリア決済)。キャリア決済の上限額を引き下げることができるとは知らなかった」
「中学生の息子がスマホで計約55万円をゲームに課金していた。母親が数年前、ゲーム課金以外の目的で息子のスマホにクレジットカード番号を入力していた。そのクレジットカード番号で息子はゲーム課金をしていた」
無断課金につながる危ない場面とは?
国民生活センターは、子どもによる「無断課金につながる危ない場面」として、以下のことを呼びかけています。
①保護者のスマホを保護者のアカウントにログインした状態で渡す
・保護者のスマホに登録されている決済方法を利用される。
②保護者の古いスマホをアカウントにログインした状態で渡す
・アカウントにログインした状態で渡すと、古いスマホであっても課金できる状態となっている。
③子ども専用のスマホを「ペアレンタルコントロール機能」を設定しないまま渡す
・子どものアカウントを作成し、ペアレンタルコントロール機能で課金を承認制にしなければ、子どもでも簡単に課金できてしまう。
同センターは、このような傾向を受け、保護者のアカウントは必ずログオフすること、子ども専用のアカウントを作成して「ペアレンタルコントロール」機能を利用すること、決済時の承認を設定し、パスワードは子どもに伝えないようにすること、などの対策を発信しています。
その上で、「保護者のアカウントにログインした状態でスマホを子どもに渡すことは、保護者の財布を子どもに渡すことと同じくらい危ないこと」と注意喚起しました。