「生きるのも日常、死んでいくのも日常」ーー。かつて女優の樹木希林さんが語っていた死生観を象徴する言葉だ。
2016年に大きな話題となった宝島社の広告「死ぬときぐらい好きにさせてよ」にコメントとして発表したものだ。その樹木さんが9月15日、75歳で死去した。9月16日、テレビ朝日などが報じた。
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がん闘病が伝えられていたが、今年、カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを受賞した「万引き家族」での演技が高く評価されていた。
樹木さんといえば、2016年に登場した宝島社の企業広告「死ぬときぐらい好きにさせてよ」が大きな話題になったことも記憶に新しい。
死は特別なものとして捉えられているが、死というのは悪いことではない。
ジョン・エヴァレット・ミレイの代表的な作品「オフィーリア」をモチーフに、グリーンのドレスに身を包み、水の中に横たわる樹木希林さんの姿に「死ぬときぐらい〜」のコピー。正月早々、全国紙に大きく掲載された広告は大反響を呼び、その年の広告賞を軒並み受賞した。
当時のプレスリリースで樹木希林さんは死生観をこう語っている。
「生きるのも日常、死んでいくのも日常」
死は特別なものとして捉えられているが、死というのは悪いことではない。
そういったことを伝えていくのもひとつの役目なのかなと思いました。
すべては日常の中にある。死と向き合っていた個性派女優らしい言葉だった。