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検察幹部の定年を政府の判断で延長できる「検察庁法改正案」。5月8日ごろから「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグが使われて、Twitter上で批判の声が広がった。
国民のあいだにたまっていた「怒り」をテレビ局もとりあげたが、ネットを「後追い」した印象だ。その後も、Choose Life Project という、テレビの報道番組や映画、ドキュメンタリーを制作している有志が始めたプロジェクトが、弁護士やお笑い芸人らをつなぎ、この問題についてネット配信した。
大震災など社会に大きな危機がある度に、情報発信の手段として新しいテクノロジーが注目される。
今回の新型コロナ禍では、Twitterに加え、誰もが映像を使った発信や交流が手軽にできるオンライン動画サービスだ。YouTube、Zoom、Skypeがあれば、テレビ局のような大きなスタジオを持たなくても、「番組」がつくれてしまう。自宅や事務所などから放送に参加するタレントの姿も目立つようになった。
ハフポスト日本版は5月15日午後9時、元TBSアナウンサーで、東京大学大学院情報学環客員研究員として、メディアの表現と多様性についてのシンポジウムを開催したり、林香里さんらと共著を出したりしている小島慶子さんと「オンライン動画」でつなぎ、テレビの今後について直接語り合うインタビューを生配信します。ぜひご覧ください。
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小島さんと話す5つのテーマ 「スタジオの空気」とテレビの今後
1 「検察庁法改正案」問題の発端は、今年1月です。安倍内閣が東京高検検事長の黒川弘務氏の定年を半年延長する閣議決定をしました。もちろんテレビなど大手メディアはニュースとして取り上げましたが、4ヵ月近くたった最近のTwitterデモで大きな「うねり」を生みました。今後、Zoomを使ったデモなど、新しいテクノロジーが政治運動の場となると思いますか?
2 ZoomやTwitterなどを使い、自分のメッセージを動画で伝える政治家や著名人が増えました。こうした動きをどうご覧になっていますか?
3 新型コロナによる外出自粛やソーシャルディスタンスの確保のため、テレビ局の「スタジオ」が使いにくくなっています。「スタジオ」が持つ意味とは何ですか?Zoomだとスタジオに来にくい海外や地方の専門家を呼ぶことができ、番組がより多様になるのではないでしょうか?時間の拘束も短くなります。
4 テレビは「スタジオの空気」が力を持ちます。特にバラエティ番組では、そうした空気によって、ジェンダーやセクシャルマイノリティをめぐって、差別的な言動もあった印象です。「スタジオの空気」はZoom時代に変わっていくのでしょうか。
5 今後のテレビはどうなっていくのでしょうか?今回の新型コロナによって問われるテレビの意義や責任とは何でしょうか?
配信をみるとき、参考となる記事
小島慶子さんの共著『足をどかしてくれませんか。——メディアは女たちの声を届けているか』はこちら。