絵本作家の「のぶみ」さんが作詞した『あたしおかあさんだから』の歌詞をめぐり、Twitterなどを中心に「献身的な母親像を賛美している」といった批判的な声があがる中、叶姉妹がInstagramに投稿した"親子論"が絶賛されている。
「『救い』になること」という書き出しで始まる文章には、親と子どもが「心地よい関係」を築くための教訓が綴られた。
「親は子どもを変えることはできず、 子どもも親を変えられません」
「心配はするけれども、支配はしないこと。 導きはするけれども、相手を信じること」
「『相手は、 自分とちがう他人である』という気持ちが、お互いの人生に 敬意を払うこと、 心地よい関係性にとても大切なことです」
叶姉妹の投稿に対し、「その通りです」「救われました」といったコメントが相次いだ。
また、「反抗期の息子に対する気持ちがスーッと楽になりました」「2人の子供を持つ母として救われました」など当事者からの肯定的な声があがった。
Twitter上では、叶姉妹の"親子論"を、『あたしおかあさんだから』の歌詞と比較して「(叶姉妹の)お言葉の方が心に染みる」などと賞賛する声も相次いだ。
「あたしおかあさんだから」、どんな歌だった?
「あたしおかあさんだから」は、大ヒットを記録した絵本作品「ママがおばけになっちゃった!」などを手がけたのぶみさんが作詞を担当。横山だいすけさんの冠番組『だい!だい!だいすけおにいさん!!』(ネット動画配信サービスHuluで放送)で放送された。
母親になる前はおしゃれや外出を楽しんでいた女性の生活が、子育てを始めてから一変した様子を歌うこの曲。「献身的なお母さん像を"呪い"のように押し付けている」「"ワンオペ育児"賛歌だ」などの声があがっていた。
▼歌詞の一部
一人暮らししてたの おかあさんになるまえ
ヒールはいて ネイルして
立派に働けるって 強がってた
今は爪きるわ 子供と遊ぶため
走れる服着るの パートいくから
あたし おかあさんだから
あたし おかあさんだから
眠いまま朝5時に起きるの
あたし おかあさんだから
大好きなおかずあげるの
あたし おかあさんだから
新幹線の名前覚えるの
あたし おかあさんだから
あたしよりあなたの事ばかり
Twitterでは楽曲のタイトルをもじって「#あたしおかあさんだけど」というハッシュタグが作られ、母親でありながら、好きなことをしながら子育ても楽しむ様子を伝えるツイートが投稿されるなど、騒動は広がりを見せていた。
作詞を担当したのぶみさんは2月7日、自身のFacebookで公式コメントを発表し、以下のように綴っていた。
これは、僕個人としては、なんですが 「おかあさんお疲れ様の歌」だと 思っています。
もちろん、おかあさん全ての方々に
当てはまることは、不可能だから
うちの場合は、
違うけどこうだよね、って
家族で話し合ってみたら
楽しいかなと思ってます