10月7日に開催された副大統領討論会の後、ケーブルニュースでは評論家たちが候補者のパフォーマンスに対する批評を始めた。
いつものように、民主党副大統領候補のカマラ・ハリス氏の向けられる批評には、性差別的で人種差別的な発言が含まれていた。
共和党の世論調査専門家フランク・ランツ氏は、「投票先を決めていない人たちは、ハリス氏はの態度を不快で人を見下すようだったと感じた」とFOXニュースで批判した。
政治コンサルタントのカール・ローヴ氏も「ハリス氏がは好感が持てたか」と尋ねられ、「もし好感を持たれようとしたのであれば、彼女は失敗しましたね」と答えた。
同じくFOXニュース司会のジェラルド・リベラ氏は、ハリス氏が「ニヤニヤと笑いすぎで、笑顔が多すぎ」と批判した一方で、「恐ろしい女性ではない」ということを視聴者に印象付けられた点はよかった、と述べた。
「好感度」や「感じの良さ」でハリス氏を批判したのは、FOXニュースのコメンテーターだけではない。
アイオワ州選出の共和党の上院議員チャック・グラスリー氏は「ペンス対ハリスの討論会の勝者はどちらか。一般的に、勝者は一緒にディナーしたい方だが、私の招待状はペンス氏だ。彼はとても感じが良かった」とツイートした。
まだ続く。
驚くことではないかもしれないが、トランプ大統領もハリス氏に差別的な言葉を浴びせた。
大統領はFOXニュースのインタビューで、ハリス氏は「ものすごく感じが悪かった」と批判し、ハリス氏のことを「マイク・ペンスと一緒にステージに立ったこのモンスター」と表現した。
「トランプ大統領、ハリス氏のことをモンスターと呼ぶ」
こういった言葉は耳にするだけで疲れ果てるものだが、ある程度予想もできる。
討論会の間、ペンス氏は何度もハリス氏や司会者のスーザン・ペイジ氏を遮った。
そして新型コロナウイルス対策の失敗を問われた際に、事実と異なる主張をした。
そんなペンス氏を見るハリス氏の表情は、彼女の気持ちを見事に表していたのではないだろうか。
「この男性の言っていること、信じられます?」
多くの女性、特に白人ではない女性はこういった経験をよくしている。
ハリス氏は「攻撃的すぎる」「嫌な女」「感じが悪い」と批判されないようにしながら、話を遮るペンス氏に対し、強くはっきりとした主張をしなければならなかった。
「ヒステリック」や「弱い」、もしくは「キーキーした声」と批判されないようにしながら、感情を表現しなければならなかった。
討論会の途中、ハリス氏は何度か気持ちを抑え、感情を見せないようにしているように見えた。
そしてできる限りそつのないやり方で、ペンス氏を批判しようとしているように見えた。断固としつつ、怒りを見せてはいけない。主張するときは、敬意を込めた態度で――。
あなたがもし女性、特に白人ではない女性政治家であれば、いつでもそれを求められていることをよく知っているだろう。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。