またしても、舛添要一知事公金私物化問題の週刊誌第三弾が明らかになったようで、都民の皆様も噴飯やるかたなしといったところでありましょう。お姐におけます、舛添要一知事への追及は当選したその日から始まっております。都議会議員としては、すべての事業は、結果的に知事決裁で進められますので、約900通のラブレター(約900問の質疑)で、議場や委員会でねちっこーくやり続けてます。都政事業の瑕疵や、不正もいわば知事の責任。そこもしっかり押さえないとなりません。
昨今の問題につき、代表的にまとめたblog「上田令子による舛添知事の「都市外交」研究一挙ご紹介」、「エンブレム・議員定数・教育委員会…都政は遅滞なくつづく?!」をご参照くださいませ。
さて、都政は今この時も1秒も止まることなく続いています。そちらも定点観測しなけれならぬのが地方議員であります。
都知事の無駄遣いも許しませんが、金利の動きで都民の財産が大きく毀損するリスクのある「公金(税金=現ナマ)管理」も常に警戒していなければなりません。案外知られてないかもしれませんが、地方自治体はキャッシュで資産も持っていますことから、資金管理・運用(東京都の公金管理)においては、東京都公金管理ポリシーのもと管理し実績を報告しております。
去る5月11日に、平成27年度公金管理実績を東京都がとりまとめました。「都、公金運用利回り最低 昨年度0.114%、マイナス金利響く 」等新聞報道でも取り上げられて、大丈夫?! と心配な都民も多いと思うので、公金管理の現状と、私が抱いてる課題認識をお伝えしますね。
都では、平成14年のペイオフ解禁以降の公金管理の基本方針を「東京都資金管理方針」として策定しましたが、方針策定から既に10年以上が経過、その間に世界的な超低金利状況や国内の金融構造の変化など、都の公金を取り巻く国内外の環境は大きく変化。こうした環境の変化を受けて、前述のポリシーを策定したわけです。
公金管理にあたっては、都民の財産なわけですから、安全性の確保、流動性の確保、効率性の追求が当然求められます。これらを確保することが公金管理の3原則として求められ、公金の保管・運用が実施されております。その点について、トーゼン議事録の残る平成27年第3回定例会文書質問にて確認、その際私が最も懸念しましたことは以下の点です。
【公金(都民財産)が毀損した場合どうするのか?】
リーマンショック等不測の事態により、経済状況が大きく変化した場合、公金に毀損を生じさせる可能性はあるわけで、その際の責任の所在はどこにあるのか。また、毀損した損失部分についての補填方法など決まっているのか。
会計管理局からは、「運用先の経営評価に加え、金融分野の専門家等で構成する「資金管理・活用アドバイザリーボード」の意見をその都度聞き、さらに株価等の日常監視を行うなど、公金に毀損が生ずることがないよう細心の注意を払っている。(お姐注:こちらご参照!)及び会計管理者が負っており、上記のような善管注意義務(お姐超訳:法的責任は負わないけど、注意くらいはします♪)を果たさなければならない
なお、公金を毀損した場合の損失部分の補填方法などについて、法的な定めはない。」(←ぷぎゃー!)
公金の私的利用が取りざたされている、舛添知事に、なんと!! 都民の公金運用の責任が委ねられているのであります。しかも、損しちゃっても不問という……。
都が管理する基金などの公金の平成27年度平均残高は……
4兆7843億円 です!!
むろん、公金で温泉行ったり、美術品買ったりするのは腹立たしいけれど、そんなことをしてる知事の責任のもと、こーんな巨額を運用して究極、責任は負わないという実態こそが、お姐は怖い。
取り急ぎ、チームお姐金融班による現状分析は以下の通り。
【マイナス金利政策導入による公金運用の変化について】
日銀は、平成28年1月29日、日本で初めてマイナス金利政策の導入を発表、2月16日から導入。そのことによって、東京都の公金運用に変化が発生しました。マイナス金利下において、今までの運用の軸としてきた国債でメインの10年物の金利がマイナス圏に沈み、手を出せない状況です。預金も金利低下が進んでいる上、預入先を選ぶ入札を辞退する金融機関が増加し、地方債など他の運用先もあるが選択肢は少なくなり、上記3原則を担保できなくなるのではないかと、お姐は懸念しています。
【今後の課題について】
日銀の金融政策によってマイナス金利になり、運用先の多様化が求められ、東京都会計管理局は柔軟な対応をしていると言ってますけど、大きな経済変動などが発生した時に責任の所在は及び会計管理者とのことで、それは善管注意義務(お姐超訳:法的責任は負わないけど、注意くらいはします♪)に留まってまして、大きな損失を出した場合の実は具体的対応策がないわけで、都民財産を守るための、この部分の具体的な対応を定める必要がある!とお姐は思うものです。
公金の私的流用が疑われている知事に、公金流用、違った(笑)運用責任があるということ自体も大変由々しく、知事の旅行や趣味等こすっからい贅沢に遣う小遣いから、4.7兆円の公金管理の「管理」をするのは……そう! 都議会議員お姐のお仕事であります!
【お姐総括】
まずは、東京都知事の公金管理ポリシー策定を求む!
(2016年5月18日 「上田令子のお姐が行く!」より転載))