10月19日、腐女子に衝撃が走った。
池袋を乙女(オタクの女子)の聖地として支え続けたマンガ・同人誌販売のK-BOOKS(本社:豊島区東池袋3丁目)が、女性向け同人誌の委託販売から撤退する、と発表したのだ。
K-BOOKSによると、新規の委託販売は受付を終了し、店頭は池袋同人館2Fでの販売を2018年12月16日、通信販売サイトCQ-WEBでは注文の受付を2019年2月28日で打ち切る。
K-BOOKSとは
乙女を含むオタク文化を支えるK-BOOKS。新刊や中古のマンガのほか、同人誌やライトノベルなどを扱う本屋だ。
K-BOOKSが池袋に進出したのは、1994年。前身は、1985年に現会長の大塚健氏が自宅を改装して始めた貸本屋の「けんちゃんちのマンガ塾」である。1992年には巣鴨で古本販売を始め、2年後に池袋へ移転し「ケイ・ブックス池袋店」と名称を変えた。
現在は、コスプレアイテムの中古販売や、執事喫茶「SWALLOWTAIL」などの運営もしている。
そんなK-BOOKSが女性向け同人誌の委託販売を始めたのは、2003年だった。大塚氏は自伝の中で「同人誌がケイ・ブックスに成功をもたらした」と述べており、同人誌事業はK-BOOKSの主要部門ともいえる。
委託販売とは、同人活動でこさえた薄い本を、書店などの外部業者に販売・発送を代行してもらう仕組み。自家通販やコミケで直販売する手間を大幅に減らすことができる。
「Kブさん」がまさかのTwitterトレンド入り
今回、突然の委託販売事業からの撤退で、Twitter上では「『うちに委託しませんか?』と声を掛けてくれたのKブさんだけだった」「嘘やと言ってくれ」といった残念がる声や、売れないサークル(ピコサー)にも「一言コメント書いてくれるくらい丁寧な対応だった」と悲しみのコメントであふれた。
あまりの衝撃に、ふだんはトレンドどころかTwitter上であまり見かけない「Kブさん」というK-BOOKSを示す単語が、トレンドに入る事態に。
K-BOOKS事業部に撤退の理由について問い合わせたところ、「現在、問い合わせなどで広報がてんやわんやでして...もう少しお待ちください」と大変な状況が続いていたので、理由が分かり次第追記する。
ただ、事業部によると委託販売の事業がなくなってしまうが、中古販売は今まで通り続くという。