留守中に自宅が火事になり、しかも家の中には大切なペットがいる――。
悪夢のような状況を救ってくれたのは、たまたま通りかかった見知らぬ人だった。
アメリカ・カリフォルニア州スコッツバレーに住むコートニー・ポリトさんは11月、一家で街を離れている最中に、自宅が火事になった。
異変に気づいたのは、ジョギング中にそばを通りかかったポール・マーフィーさんだ。
ガレージから煙が出ているのに気づいたマーフィーさんは、すぐに玄関に駆け寄りドアベルを鳴らした。しかし家は無人で、聞こえてきたのは「今出ることができません、必要な方は伝言を残してください」という録音メッセージだった。
ただ、家にはスマートドアベルが設置されていたため、ポリトさんは自宅外から来訪者に気付き、ドアの前で心配そうに歩き回っているマーフィーさんをカメラで見て、リモートで「こんにちは」と声をかけることができた。
マーフィーさんは、返ってきた声に「屋根から煙が出ているのが見えますか?」と尋ねて、異変を知らせている。
ポリトさんは「煙に気付いてパニックに陥った」とニュース番組「インサイドエディション」に語っている。そのすぐ後に、家の中で火災警報器が鳴っていることにも気付いた。
パニックになったポリトさんの頭に最初に浮かんだのは、家の中にいるペットたちのことだったという。
ポリトさんはマーフィーさんにドアの開錠コードを伝えて、2匹のダックスフントとウサギそして猫を助けて欲しいと頼んだ。
映像には、頼まれたマーフィーさんがドアを開けて家の中に入り、両腕にペットたちを抱えて家の外に運び出している様子が映っている。
ポリトさんの夫のトニーさんは、躊躇せずに救助してくれたマーフィーさんのことを「燃えている家に入って動物を救ってくれるなんて、本当に特別な人だ」と讃えている。
また、マーフィーさんのおかげで火が燃え広がるのを防ぐこともできた。
ポリトさんは「消防署からあと10分遅ければ、家がなくなっていただろう」と言われたとテレビ局KSBWに語っている。
「本当に、感謝しています。私たちがどれほど感謝しているかを彼に知らせたいです。ペットを失ったら、そして言うまでもなく家を失っていたら、子どもたちや、私そして夫は打ちのめされていたでしょう」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。