余震は、大地震によって生じた応力変化に対する応答であり、最もよく観測される地震の誘発作用である。しかし、余震の空間分布を説明し予測するのは困難であった。P DeVriesたちは今回、機械学習の手法を用いて、破壊基準や断層方向を事前に仮定せずに余震位置を予測する応力に基づく法則を見いだしている。彼らは、13万1000組以上の本震と余震の組み合わせによって訓練したニューラルネットワークは、古典的なクーロン破壊応力変化基準による予測より正確に、独立したデータセットの余震の位置を予測できることを示している。著者たちは、今回の手法によって、余震位置の予測が向上するとともに、地震の誘発作用を支配する物理量の特定が可能になると結論している。
Nature560, 7720
原著論文:
doi: 10.1038/s41586-018-0438-y
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