25年ぶりの高水準となった、2016年平均の有効求人倍率(1.36倍)。供給よりも需要が高いマーケットにおいて、人材確保は各企業における経営上の課題となっている。こういった状況を背景に、人材サービス業界・人材ビジネスの業績が順調に伸びている。そんな人材業界の「営業」に注目した。
まずは人材業界のビジネスモデル、大きく下記3つについて。
・求人広告(媒体・メディア)
・人材紹介(転職エージェントなど)
・人材派遣
2018年1月現在、いずれのビジネスも市場は順調な推移を見せており、収益を飛躍的に伸ばす大手企業も出ている。とくに2016年度における「人材紹介業」の市場規模は推定2300億円。7年連続のプラス成長を続けている(*)。
また、グローバル化により海外市場に打って出る企業も増加。海外人材の募集、海外赴任の拡大など、グローバル人材の中途採用も拡大すると予想される。グローバル市場への進出が進んでいることも、業界成長の追い風となっている。
先に述べたようなマーケット全体の伸長が期待できる、ここは異業界の出身者たちが「人材業界」を選択肢として考える理由のひとつだ。成長業界で働くということは、変化が激しく、新たな経験が積める可能性も高いということ。自身の成長にもつながっていくような経験を積めるチャンスが多い。
さらに業態にも寄るが、経営陣と直接接点を持ち、提案をしていくケースもある。扱うのは「人材」という無形のサービス。組織戦略やチームマネジメントなどの課題を抽出、解決していく。当然、そのプロセスでは経営に対する考え方、事業展開・戦略についても情報を仕入れていく。コンサルティングやソリューションといった営業に欠かせない本質的なスキルを伸ばしたい、そういった転職者も多いようだ。
もうひとつ、前職で身につけた業界の知識、さらに細かな業務知識が役立つケースもある。メーカー、IT、食品・サービス、医療、金融、不動産...いずれにせよ「業界を知っている」ということは、大きなアドバンテージになるというわけだ。実際、異業界・業種の経験者たちを求めるケースもある。
多岐にわたる業界を取り扱っていくのが人材ビジネスの特徴。前職経験を活かしつつ、成長業界で働きたい、人材という面から業界に携わっていきたい。そう考える方は必見だ。
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