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少なくとも約3000本の樹木の伐採が明らかになった東京・明治神宮外苑の再開発計画で、多くの人々が伐採を許可しないよう新宿区長に求めている。
22日には、新宿区役所前で抗議のスタンディングアクションが開かれ、主催者によると約120人が参加した。
参加者らは「コンクリートで森を潰すな!」「新宿区は神宮外苑の伐採を許可するな」「100年の森を未来に」などのメッセージを掲げた。
「区長の責任は重い」
また、この日開かれた新宿区議会本会議では雨宮武彦議員(日本共産党)がこの問題を取り上げ、「区長の責任は重い」と訴えた。
東京の各区には、都の風致地区条例に関する許認可規制があり、自治体の判断次第で区長が樹木伐採を止められる。
雨宮議員は、神宮外苑は住民の日常生活の潤いの場所であると同時に、世界中の人が訪れる日本の代表的な観光地だと強調。
「区長は緑と環境を守る視点から、風致地区条例に基づいて樹木の伐採・移植の許可を出さないようにすべき」と訴えた。
これに対し、新宿区の都市計画部長は、「区の許可基準では、木の伐採を必要最小限にとどめるよう定めている」と説明。
「法令の規定や当該許可基準に則り、厳正に審査を行っていく」と回答した。
神宮外苑の再開発には多くの人々が反対しており、オンライン署名では11万人以上が賛同している。
さらに、ユネスコの諮問機関である日本イコモスは、事業者が提出した環境影響評価書には、多くの虚偽の報告があるとして、事業者に勧告を出すよう小池百合子東京都知事に求めている。
しかし、小池都知事は事業者に対する勧告などは検討していない意向を示している。
明治神宮外苑は、全国からの献木や寄付、ボランティアによって作られた100年の歴史を持つ都市公園だ。
雨宮議員は質疑で「100年かけて育った神宮の森についての決断をするという、区長の責任は非常に重い」とも強調。
「今日も100人近くの人たちが、区役所の前で許可を出さないしてほしいと声を出している。これは新宿区民のみならず、東京都民、全国からいちょう並木と神宮の緑を守ってほしいと言う声ですから、伐採許可をしないように改めて求めたい」と述べた。