神宮外苑再開発とは?>>【5分でわかる】神宮外苑の再開発、何が問題になっているの?知っておきたい5つのこと
「樹木を切らせないでください」
東京・新宿区役所前で9月5日、再開発が進む明治神宮外苑の樹木伐採を許可しないよう、区長に求めるスタンディングアクションが行われた。
神宮外苑の再開発を巡っては、三井不動産などの事業者が8月25日、神宮第二球場周辺などにある25本の高中木(3メートル以上の樹木)の伐採許可申請を新宿区に提出している。
5日のスタンディングには50人を超える人々が集まり、この申請を認めないよう要請した。
「明日のために木を残せ」「まもろう神宮外苑の杜」「百年の杜を未来に!」などそれぞれが持ち寄ったメッセージを掲げた。
サザンオールスターズの歌詞を手にする人たちも
このスタンディングの3日前の9月2日には、サザンオールスターズの桑田佳祐さんが、新曲「Relay〜杜の詩(リレー〜モリノウタ)」が神宮外苑再開発に反対していた坂本龍一さんの思いを受け止めて作った曲だとラジオ番組だと明かしている。
5日のスタンディングでは、「麗しいオアシスがアスファルト・ジャングルに変わっちゃうの?」「未来の都市が空を塞いで良いの?」など「Relay〜杜の詩」の歌詞を書いてきた人たちもいたほか、集まった人たちでこの曲を合唱した。
スタンディングを企画した「未来の子どもたちの笑顔をつくる神宮外苑を考える会」代表の大澤暁さんも、「意志を継ないで」という歌詞をメッセージとして掲げ、「(神宮外苑は)色々な方々がそれぞれの思いを抱いて、大正時代から存在してきている場所。その意志を継いでいくことが非常に大事だと思っております」と語った。
大澤さんはスタンディングの後に、吉住健一区長宛ての要望書を新宿区に提出。要望書では「樹木伐採や工事により、良好な景観や環境が損なわれ、大量のCO2が排出される」と訴え、未来の世代のためにも、樹木伐採申請を許可しないよう求めた。
新宿区は2月には、高中木71本と低木約3000本の伐採・移植を許可している。
事業者はこのうち、高中木30本の伐採を9月に始める予定だが、新宿区の住民らが、区を相手取り樹木伐採の取り消しを求める訴訟を起こしている。